1:58分遅れで札幌に到着した寝台特急北斗星を下車し、JR北海道が用意してくれたきっぷを受け取ります。
さて、スーパー宗谷3号が出発する時間まで5時間近くあり、小樽の総合博物館へ行く事になりました。
北らしい抜けるような青空とカラッとした天気の中、小樽行きの快速エアポートに乗り込みます。
前回の北斗星函館到着〜札幌まではこちらです。

小樽市総合博物館
函館本線は銭函駅辺りまで札幌の通勤圏なのかな?けっこう家が連続しかなりの都会の様子なのですが、銭函駅を出ると一転、海岸と山すれすれの所を走行します。小樽に向かって右手に石狩湾がずっと見えていて、たぶんですが対岸は増毛がある雄冬岬の方向、暑寒別岳がうっすら見えています。
ここも信じられないような景色が展開しますので札幌から小樽へはJRでどうぞ。
列車運転本数もとても多く、車窓を見ているだけで癒されます。
札幌からあっという間に小樽に到着しそこから小樽市総合博物館まではバス移動です。
市内系統の乗り場が解らなかったので駅を出てすぐのバス乗り場に居る方に聞き、5分後に発車するバスに無事乗れました。
揺られる事数分で博物館に到着です。
※外観を撮っていないと言うまさかの。。上のオフィシャルのページに詳しい説明がありますので是非。

入場券は硬券型のきっぷでした。
館内へ入るといきなり7100形蒸気機関車7106号「しづか」号と「い1号」がお迎えです。室内で保管されてるので当然ですがすごいきれい。後ろの客車の中にも入れます。
新橋ー横浜、大阪ー神戸とイギリス式の鉃道であったのに対し、北海道の手宮ー札幌間はアメリカ式だった等非常におもしろい説明が多く、展示も豊富です。

こんなのが山のようにゴロゴロしていて、目のやり場に困ってました。
小樽市総合博物館 屋外展示車両
室内の展示もさることながら、屋外はまさに北海道の鉃道パラダイス。
やっと会えたのがこれです。

でかい。。長い。。すごい。函館本線とかこれが客車引いて普通に札幌に入ってたんですから、すごい時代だったなぁと。

キハ82。今見ても本当にフォルムがきれいですね。ボロボロですが…(´Д` )

べこべこで、微妙に色が違っていました。屋外ですし冬期はあの雪でビニールシートに巻かれてしまいますから仕方ないですね。そんな酷な環境の中きれいに保存されていると思いますので係の方の苦労が偲ばれます。

車内にももちろん入れます。ほぼ全ての車両の中に入れるここは全く退屈しません。

大宮、と言う文字が見えます。これはかつて日本銀行が所有した現金輸送車マニ30です。
まるで巨大水槽のような防弾窓ガラスの厚みや車内も見れます。

分厚いガラス窓の外から車内を撮ってみます。青みががっているのは窓の色。

現金を輸送するので監視カメラも付いています。
実際これが日銀の現金を積んで走っていたのが信じられませんね。

石炭を運ぶ貨物列車です。

太平洋戦争末期に被災した車両を戦後に復旧した戦災復旧車とも言われる70系だそうです。車内板張り、外観はそこまで痛んでいませんでしたが、貴重な車両だろうになぁとか思ったり。

キマロキ編成のマックレー車キ800とロータリー車キ601です。
キ601は是非本物を見て欲しい。これがものすごい巨大でまるでなんかのラスボス。カラーリングも存在感も何もかもが凄すぎて圧倒されます。
キマロキ編成については名寄市の北国博物館が詳しく解説していますが、
「キマロキ」編成とは、機関車の(キ)、マックレー車の(マ)、ロータリー車の(ロ)、機関車の(キ)の順に連結された、排雪用編成列車のかしら文字をとって、名づけられたものです。
との事。要するにキマロキの雪かきを文章で書きますと、、
- 先頭の汽車(キ)がマックレー車を引き雪を線路両脇に跳ね上げます
- マックレー車(マ)がその線路両脇に高く積み上がった雪を線路上に積み上げます
- ロータリー車(ロ)が巨大な羽で線路上に集められた雪を吸い込み、左右遠くへ飛ばします
- 最後の汽車(キ)がそれを押します
と。エグい。すごい。頭良いやり方です。マックレー車からダイレクトに壁になった雪をロータリーに喰わせて遠くに飛ばすと。
名寄のキマロキ編成も是非一度見てみたいです。

他にも夏期のみ運行していて無料で乗車できる蒸気機関車アイアンホース号や

「い1号」車内のいたるところにある五稜星のモチーフにはるかな昔の事に思いを馳せます。
最後に一応車の展示も若干あり、その中にマツダの787B 55号車がありました。

他にも書ききれないですが多種多様な車両がありますのでぜひ訪ねてみて下さい。面白いです。それと、とにかく車両の数が多くほとんど中に入れますので時間の余裕を持って行くと良いかもしれません。
あと、バスで行く場合バス本数結構あります。
博物館前バス停より手宮のバス停の方が小樽へのバスの便は多そうです。夏期は手宮口からも出られます。
入り口にミュージアムショップもあり、かなり充実しています。
面白かったな〜ここ。
小樽駅から札幌駅へ
さて、博物館を後にしてバスに乗り小樽へ向かいます。
もう稚内で食事する事は不可能な時間に到着なので、小樽でご飯を食べました。

時間もないので適当な所で海鮮丼を頂きます。
なんだかすごいおいしかった。。店名忘れました(記録してません。。)
好きな海鮮を選んで丼、みたい名前だったかな?太鼓の達人みたいだな、と。

小樽から快速エアポートに乗車し、札幌へ。
エアポートがロングシートになってるそうでちょっとありえないですね。朝晩混むからなのか。
それと私の記憶違いかもしれませんが、小樽に到着すると係員の方がイスを回転させて進行方向に向けていたのを見た気がするのですが、この夏はその光景を一度も見ず、小樽に到着しても座席は倶知安方を向きぱなしでした。経費削減、ですかね。。か、たまたまなのかな(´Д` )?
スーパー宗谷3号乗車
札幌では到着ホーム反対側に止まっていたスーパー宗谷に乗車します。
車両不具合で183系が代走している、と言う情報もあり若干不安だったのですが、スーパー宗谷が待っていてくれました。

大好き。カラーリングといいデザインといい顔つき、ヘッドマーク、全て好き。
指定して頂けたので、座席に座り札幌駅を定刻で出発します。
列車傾斜装置の使用を止めるそうで切ないです(´Д` )
が、さすがスーパー宗谷。早い早い。疲れも出て北斗星の中でもほとんど寝ていなかったため車内販売でサッポロクラシックを買い、あっという間に夢の中です。
この日のスーパー宗谷はどうしたもんか、とにかく室内が暑くて暑くて寝苦しく目覚める事が多かったです。
日もどっぷり暮れてきて車窓も見れず延々北へ北へゆく特急車内はほとんど寝ていました。
そして、今夜の宿がある南稚内に到着です。

後少しで稚内なのですが、時間も時間です。今日はおとなしく宿に行き、風呂に入ってさっさと寝る事にし、明朝歩いて稚内まで行き始発の普通で音威子府まで行くと決め、ぐっすり眠りました。
8/12からここ南稚内までの移動距離は2919.1kmです。遠くに来たなぁ。
次は稚内から普通に乗り音威子府で乗換。札幌に戻りツレが北斗星で帰るのを見送り、いよいよ北海道東日本パスでの旅がスタートします。
- 北海道東日本パスで夏の北海道1・上野から北斗星乗車〜函館
- 北海道東日本パスで夏の北海道2・函館トラブル〜札幌到着
- 北海道東日本パスで夏の北海道3・小樽市総合博物館〜スーパー宗谷稚内行き
- 北海道東日本パスで夏の北海道4・スーパー宗谷稚内〜札幌、北斗星2レ見送り
- 北海道東日本パスで夏の北海道5・普通列車で札幌から釧路へ
- 北海道東日本パスで夏の北海道6・釧路から網走、オホーツクに消ゆニポポ人形
- 北海道東日本パスで夏の北海道7_1・石北本線網走から北見、旭川到着
- 北海道東日本パスで夏の北海道7_2・旭川から鉄道員幌舞【幾寅】経由帯広へ
- 北海道東日本パスで夏の北海道7_3・帯広ホテルボストン宿泊【温泉】
- 北海道東日本パスで夏の北海道8・帯広から石勝線、白老、そして札幌へ
- 北海道東日本パスで夏の北海道9・余市、銭函、寝台特急北斗星9号車