上野を出発し、稚内まで行き、札幌から北斗星で帰るツレ(弟)を見送り札幌から北海道東日本パスを利用開始。5日目は網走から出発します。
夏旅北海道その7_1です。
昨日は釧路から少し花咲線に乗り、釧網本線快速しれとこで網走へ到着。
今日は石北本線で西へ。目的地は決めていません。
※あまりに長いので3つに分けました。その7の前半です。
前日までの出来事はこちら。
網走から北見へ 4654D

網走の朝です。今日は朝食バイキングがサービスで付いています。そこまで期待していなかったのですがなんと「筋子」!びっくり。イクラも好きですが、ホテルで筋子が出るなんて感激しかも食べ放題。あとは一通りの卵や焼き魚や海苔、生野菜等久しぶりにバランスの取れた食事を補給出来ました。
ここの画像からクリックすると大きく見れるようにしました。
なんで今までしなかったかなー(´Д` )この筋子の画像から気になる画像がありましたらクリックで大きく見れます。
さて、ひとつ前のブログにも少し書きましたが石北本線について(ひとつまえはこちら)です。
新得ー新夕張と並ぶ難関がこの石北本線。
石北本線で旭川ー網走を移動しようとすると列車の本数の少なさに愕然とします。
網走ー旭川間の石北本線を北海道東日本パス、青春18きっぷ利用、普通列車のみで移動しようとすると旭川へ行ける上りは2本。旭川から網走へ行こうなんて思うと1本のみです。
何度か旭川から網走にアタックを試みたものの、このハードルが高すぎて超えられなかったので逆の網走からアプローチかけます。上川から遠軽が絶望的に無い。
※もしかしたらダイヤ改正で変わっているかもしれません。最新の道内時刻表で確認して下さい。
とりあえず旭川まで行きそこで北へ行くか南へ行くか西へ行くか決めようと、網走の改札へ向かいます。

網走駅は昨年100周年を迎えて、今年は101周年なんですね。しっかり撮ればいいのにブレてる。
昨日あんなに晴れたのに撮ってなかったのでこの曇り空。網走駅の駅名は縦です。

これはこのような理由があるからだそうで。
網走駅の縦看板は刑期を終え、網走駅から故郷に帰る出所者に対して、このまっすぐな看板のように横道にそれず生きてほしいという願いが込められています
監獄の町網走、と言うと言葉は悪いのですが良くも悪くも網走=監獄ですよね。その町の思いも色々な所から感じられ、冬にまた訪れようと決めました。流氷のオホーツクを車内から見てみたいですし。
実はこの「縦看板」、存在は知っていて駅も外側ぐるりと見ていて見つからず、こりゃ改札の中にあるんだろうな、屋根の下だし。と考えて改札が始まりホームに出て探しても見つからなくて、あと10分程で発車する時間だったかな?網走の駅員さんに聞いたんです。
「あの、網走駅の縦看板はどちらに?」
「ああ、あれは駅の外の階段降りた所にありますよ」
「あ!そうなんですか?」
時計を見る私
「まだ汽車出ませんから大丈夫です。見て来て下さい」
とおっしゃって頂けて(´Д` )
で、慌てて改札を通らせて頂き、目の前の階段を降りて無事に拝見する事が出来たのがこの写真です。
そう言われるとこのアングルですよね。。この場所ですよね。不覚。
なんでか私網走駅の正面階段降りた時は振り向かず、昨日晴天の下で駅を見た時は気づかず(しっかり写ってるのに。。)、それ以外は駅に向かって左の階段(お隣ローソンです)のみ使ったので見落としていました。
最後の出発間際に見れて良かったです。

乗車する列車は知床斜里から来たこれ。
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!キハ54、北見行きです
車内に戻ると乗客のおばちゃんに
「場所解った?」
と言われちゃいました。
良い町、良い人だらけの網走。好きだな〜
網走に12分停車後、北見に向けて出発します。網走は曇天でした。
網走を離れ、昨日行った網走刑務所を過ぎると列車は大きくカーブを曲がります。すると網走湖が見え、晴れてたらきれいに見えるだろうなーと。
東に進むにつれ北見に近づくにつれ、どんどん晴れてきました。

実に北海道らしい夢のような景色が続き飽きません。
このキハ54はお見合い席(前後から座席が向き合って真ん中でクロスシートになりテーブルが置かれています)の車両でしたが、その中央部はまた彼の国の方が3人で2ボックス占領+荷物で鎮座。結構混み合って来たのですがお構い無しでしたね。
女満別駅、西女満別駅
そう言う乗り方のルールでもあるんだろうと。まあ、お帰りになる感じの大荷物でしたが、その割に空港最寄り駅女満別、西女満別で下車せずでした。
(今はもうJR北海道釧路支社から旭川支社に入っています。駅の紹介ページも旭川支社のページです)
西女満別の駅から女満別空港はもう目と鼻の先。ですが、↑の西女満別を見て頂くと解りますように本当に駅から空港が近いのか不安になる駅舎です。
でも旭川支社の西女満別駅の案内ページには輝くこの文字
女満別空港最寄り駅です。
ちなみに歩くとこんな感じのルートで30分かからず到着出来るようです。
近いです。が、女満別空港からのアクセスに「鉃道」の文字はありません。西女満別から石北本線の網走方面へも北見へも結構本数ありますのでもったいないなぁとも思いますが、やっぱりバスの方が便利ですしレンタカー使いますよね(旭川は特急乗らないと無理でも西女満別は特急停まりません)
女満別空港に着いてそこから札幌や旭川へ行く人もいないだろうし。。しんみり。

列車は遅れも無く各駅に停車。北見に近づくにつれ風景が開け、いちめんの畑が広がります。

もうすごすぎてびっくりなのが「北見の玉ねぎ」
拡大すると

これ全部玉ねぎ(´Д` )掘り出され収穫を待つ玉ねぎ達。
見渡す限りのタマネギ畑の中を汽車は行きます。もう玉ねぎのいい匂いが車内に充満でした。
目に染みるとかは無くて、花の匂いと同じように香る玉ねぎのいい匂い。今すぐ玉ねぎ食べたくなる程。
段ボールに「北見の玉ねぎ」てよく見ますが、出来てる所を見たのは初めてです。一面の玉ねぎ、一面の玉ねぎ。こうやって出来上がり運ばれて食卓に上るんですね。感謝です。
それとハッカが世界一の生産量らしいですね北見。夏は盆地で暑く冬は厳寒。
お天気予報で冬にひときわ低い値を叩き出してる北見も冬に訪れたい場所です。

北見に到着です。ここで網走から乗車したこのキハ54の列車を乗り換えます(´Д` )ありがとう。
北見で次の列車まで20分弱。北見の駅周りを見て回る事とします。
JR北海道 北見駅

北見駅です。←クリックするとJR北海道旭川支社の駅ご案内が見れます。

さて、いいお天気の北見。そして北海道に上陸して初めて暑いと感じます。
今年の北海道は過ごしやすく、日によっては寒いくらいの日が続いていました。
北見は勝手に寒いイメージ持っていたのですが、夏は普通に暑いのね。
さて、知床斜里や網走、美幌等から乗車して来た方は一度北見の改札を出て、そこで列を作り特別快速きたみの改札を待つようです。元々待っていた方と網走方面から今来た方とで列はかなり伸びました。
私は旭川まで立っていようと思っていましたので列には加わらず、駅舎と駅周辺を見てみます。
その前にみどりの窓口が空いていたので硬券入場券を問い合わせると北見駅では扱いは無いとの事。

北見って都会です。駅前も開け、大きな建物も多くタクシーも結構停まっていました。
そんなに時間がある訳でもなく足を伸ばす時間も無く。駅を背に左にパラボとか言う建物の食料品売り場とか見てみたかった(´Д` )あと北見のオホーツクビール。
なので数分北見駅内の四季彩館を見てみます。
いやあ、北見の特産、玉ねぎの関連とハッカの物が多かった!いくつか欲しいな〜と見ていたのですがお土産はもう少し後でいいやと。オホーツクビールも。
網走の流氷ドラフトは結構東京でも買えるようになりました。オホーツクビールもたぶん有楽町で見たような、確認してこようと考えながら頂かず後にします。
昔ながらの駅の造りなので、改札の隣に待合室もあります。テレビが置いてあり高校野球を流していました。それとなく眺めながら玉ねぎスープ買っておこうかな、札幌になさそうだよな、、などとりとめも無い事をツラツラ考える贅沢な時間を過ごしていました。
ぼーっとホームを窓から見ていると特別快速が入線。これがなんと
キハ54急行仕様 重連 特別快速きたみ 旭川行き

キハ40+キハ54+キハ54の3両編成で北見に入線して来ました。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
うっわすっげ!キハ54急行仕様の重連!
窓上にラインがある!
伝説じゃなかった!
すげえすげえええええ!!!
キハ54には急行仕様と言う0系新幹線廃車の座席を使用した527、528、529(ラストナンバー)がいると風の噂で聞いてました。
この急行仕様は普通のキハ54と違い、側面の窓上に赤帯が入っているともう帰った弟に聞いており、いつか見てみたいと思っていたらここにいた。
運用情報?そんなの知らないし見ない、来たら嬉しいし見つけたらラッキー。宗谷本線で見ないかな?そのうち来たら解るかな。
そんな気持ちでしたのでラッキーです。冷静を装いますが、心は小躍り。

左に運転手さん。北見駅でキハ40を切り離し、キハ54 528と529のペア2両編成で”特別快速きたみ”は旭川を目指します。「快速」の幕がなんて輝かしい(´Д` )好き。

なんでもう少し下の車両番号入ってないかな〜(´Д` )まったく。。
まあ、また行って撮ればいいや。
旭川行きの行先表示サボです。車体赤いラインがひび割れていますね。きれいにならなくても良いので長く元気にいつまでも事故無く走っていてほしいです。

528と529の連結部です。いや、見慣れないから変な感じ。529側から撮っています。
この方向の先が遠軽方面です。遠軽←528・529→北見・旭川。
乗り込んでもちろんクロスシートはすぐ埋まりました。私は2両目の一番後ろのロングシートが空いていたので座り、窓の外、ホームにお見送りに来ているご両親と娘さんかな?お子様連れの方の向かい側に。
とにかく暑いので窓を開けて、発車間際に80%くらいの乗車率になり快速きたみは北見駅からエンジン音を響かせ、定時に出発です。
今でもこのエンジン音は耳に残っています。時間が経つにつれ消えて行くかと思いきや、もうたまらなくなるとみどりの窓口に並んでる感じで。。各方面から呆れられています。

混雑していたのでバリッと撮影出来ませんでしたが、ロングシートから見たクロスシートの0系新幹線のイスです。イスはまだまだ現役で働いています!
東海道新幹線で色々な人が座ったイスがへたらずここでまだまだ使われている事に感動。

そんな事言うなんて酷い!な「あいのない」駅や、読み方が難しい留辺蘂「るべしべ」を停車。遠軽に向かいます。

もう説明不要な車窓が次々に現れます。私の乗った席からは3方向に視界が開け(ロングシートの端でしたから)もう緑の中をひたすら走るキハ54の音と特急仕様529に乗車している嬉しさ、目に見える景色が痛い程強く短い夏を精一杯謳歌している北海道の植物達とこんな所を拓き、線路を敷き、そしてやがて線路を剥がして行く営みに思いを巡らせていました。

常紋トンネルと常紋信号場
金華を出発。車窓左手を見ているとお地蔵さんが原生林の中に突如見えました。これは常紋トンネル慰霊の常紋歓和地蔵尊。
やがて列車はシェルターに入ります。
シェルターの中では常紋信号場のスイッチバックの跡地が見えます。分岐部分は全て覆われ、ここが雪深い峠の難所だったことを今も景色が伝えています。
シェルターを一瞬抜けるとそこは常紋トンネル。突入前に乗客のお年を召した方1名が後ろに移動し、トンネルを見ていた事を妙に覚えています。
列車で過ぎるとあっけない程短い500m程のトンネルは3年の歳月をかけ「タコ部屋労働」で作られました。
トンネルの壁には事実として建設時に人が埋められていました(ご興味があれば調べてみて下さい。今は調査終了していて人柱は無いと言われています)、北海道だけには限りませんが、鉃道も道も過去になんらかの苦労や犠牲があり敷かれている事を考えると、色々と考えてしまいます。
晴れていて明るい場所だったのでその暗い過去が否応にも染みて来ました。
ただ、むやみやたらに怖がる必要はありません。今でも列車はガンガンに走行していますし、特急オホーツクもここを抜けて行きます。
過去には常紋越えと言って、SLやDD51重連がここを通るのをめがけて撮り鉄が集まった事もあったそうです。
そういう歴史があった、て事を少しだけ気にかけていれば良いんじゃないかなと私は個人的に思います。過去は取り戻せないしやり直せませんから。
気持ちの問題として興味本位で荒らすのは止めてほしいなぁとは思います。
生田原から遠軽へ

生田原駅で停車です。iPhoneのカメラ部分を少し外に出し、車体を撮影してみました。
ここでの交換はたぶん貨物だったか、ただの運転停車だったか、、ちょっと覚えてないんですすいません。すぐ発車したかな…?ぼーっとしてました。
生田原の手前にまるで駅とくっついてるようなノースキングと言うホテルがあって、また生田原の駅もめちゃくちゃきれいでびっくりしました。

生野を出ても広大な農地は広がり、これたぶん玉ねぎの収穫かなぁとか思いながら見ていました。この網で掬って収穫か〜

これがGPSデータを拾えてなくて(´Д` )多分安国に到着する前くらいだったと思います。
水散布してる!と思いたいですが10人中10人が「農薬?」と。。
水ですよねぇこれ。
とか、飽く事無く車窓を見ていると間もなく進行方向が変わる「遠軽」に到着のアナウンスがありました。
遠軽は地図で見るとこうなっています。かつてはここよりまっすぐオホーツクに向かって名寄本線が伸びていて、湧別。名寄本線は紋別を経由して宗谷本線の名寄まで線路は繋がっていました。
遠軽に到着
遠軽では4分の停車時間があります。ちょっと腰と背中を伸ばすついでに車外へ出てみました。もちろんこの遠軽では全てのドアが開きます。

北見で528、遠軽で529撮った!。
テールランプが赤いけど気にしない
ここからスイッチバックして、いままで最後尾だった529が先頭車になります。
ので、車内ではクロスシートの向きを変えていました。
私の居たロングシートの方が前を向くと言う事で、、。後ろ行こうかな〜と思いましたが、遠軽からかなりの乗車があり。そのまま先頭の方見えるからいいやと居座りました。
遠軽駅 キハ40
鳥の声、キハのエンジン音、駅の案内放送。
いつまでもあり続けてほしい風景です。
3582D 旭川へ
いやー、遠軽からは落ち着きがなかったです。。
北見から遠軽までは落着いて雰囲気良かったのですが。。ので、ここから旭川まで私は写真撮ってません。ごめんなさい。
丸瀬布だったかな?オホーツク1号と列車交換で停車した時も大移動がすごかったですね〜。こりゃ後ろ行けば良かったかなと。
秘境駅と言われる停車する列車が上り1本、下り1本の上白滝を含む白滝シリーズもこの列車は快速ですから通過して行きます。でも網走から旭川まで普通列車で行くとなると列車本数大して変わらないなぁ。
ちなみに上白滝のJR北海道旭川支社の説明は
「白滝」とつく駅が4駅続きます。
うーむ。
上白滝から上川の間はかなり駅の距離があり、山深い原生林の中をひたすら走ります。
かつて在来線で一番隣の駅との距離が離れていたのがこの区間です。
今は青函トンネルを隔てた津軽今別ー木古内、石勝線新夕張ー占冠に次いで駅と駅が離れている区間(除く新幹線。青函トンネルはまあ、一応ね)。
北見峠を抜ける石北トンネルを過ぎると上越信号場。
ここは標高634メートル。スカイツリーと同じ高さの北海道内で一番標高が高い信号場です。信号場から旭川紋別自動車道(高速道路)が見えます。
層雲峡の最寄り上川辺りを抜けると視界が開け、旭川が近い事が解ります。
やがて宗谷本線と合流し、大きくカーブを切ると旭川に到着します。
旭川に到着

いやー、なんかただいま。数日前ここをスーパー宗谷で駆け抜けたのが嘘みたい。
旭川に到着しました。
方々からひとつの駅に集まり、同じ列車に長時間揺られまたここからそれぞれの目的地へ散って行く「駅」ってやっぱり少し寂しい気持ちが湧きますよね。
特に道内の列車の場合本数が少なく移動距離も長く北海道東日本パスや青春18切符ですと時間もかかるので、妙に顔見知り感が出来ると言うか、なんと言うか。
そうならない人ももちろん居ます。
さて、どうしよう。
結局石北本線内ではひたすらぼーっとしながら車窓見てたのでこの後の事を何も考えておらず。
ここから今の時間ならまだ稚内にも行けます。ただ、ちょっとまだ生々しいので北へは今回は行かない事に。じゃあどうするか。
とは言っても時刻表を見ると12:28に乗継で稚内へ行ける普通列車325Dが発車します。いいや乗っとけ
と言う訳で名寄行きの普通列車に飛び乗りました。
続きは執筆中。長い。。読んで頂いてありがとうございます本当。
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