春旅北海道・往路ウヤ復路臨時北斗星1
苦労に苦労を重ね、みどりの窓口に通い詰めやっと手に入れた臨時寝台特急北斗星札幌行きのツインデラックス。前日道内大雨で運休の危機でしたが札幌駅を無事に出発したのもつかの間。青函トンネル内でスーパー白鳥が出火と言うまさかの事態に北斗星も「運休」となってしまったこの旅。スタートします。
前日から非常に胃に悪い状況でした。いつものように森駅ー八雲駅の間、一昨年貨物が脱線したり線路が水没したりしている魔の区間で、雨が降るとダメになる場所です。
どうも道内函館本線が遅れている、運休も出ていると言う状況を神に祈るように見ていました。
定期運行が終了し、8月まで臨時列車として走っている寝台特急北斗星は出発の前日に上りは札幌に、下りは上野にいます(運転日もあります)。
乗車列車が無事に上野、もしくは札幌へ到着しない事には乗る列車が無いのです。
この寝台券を取る為にみどりの窓口に30回くらい通いました。某駅は10時に目の前で打ってくれるので、毎回毎回発券機マルスの印刷音を聞けず、臨時初の4/2の発売日3/2もダメでした(ロイヤル)。
そこで狙いを「ツインデラックス」に変更。定期運用時は8室だったこのA寝台車両は臨時になると倍増の16室。もう本当にお願いします、な気持ちできっぷを入手できた時は腰が抜けるかと思いまして。
そんな苦労で入手した寝台券、なんとか上野から出発してくれる事を祈ります。Twitter等で札幌を定刻で出発したとの情報を見て安堵、旅行の支度にとりかかりました。
そこでこれ。
青函トンネル内でスーパー白鳥が出火
もう一度
青函トンネル内でスーパー白鳥が出火
テレビからは徒歩で青函トンネルから脱出する人や竜飛に集まる消防車等が映っています。浮かぶのは石勝線で丸こげになったスーパーおおぞらの画像。
…もうね。でも希望は捨てません。函館に朝まで停車、、等の情報にもうどういう気持ちでいたらいいか解らないので寝ちまおうと床に就きます。
翌朝
札幌行きのカシオペアは難なく少々遅れで青函トンネルを通過した、など希望のある情報を見たり、まだ出て来ない運休情報に一縷の希望を託したり、あいにくの空模様の東京、すごい遅れても上野から出発してくれる事を願っていた所
さきほどと同じページですがこれ。
……
運休です。
天災、天候なら仕方ない。安全運行が列車の使命です。誰も責められません。
青函トンネル内でスーパー白鳥が出火、なんて完全に人災です。なんでもう少し進めなかったかな、なんでわざわざ青函トンネルの中で止めちゃうかなと。素人ながらに思います。何もトンネル内で止めなくても。色々と決まりや規則があるのでしょうが、何とも言えないこの事態。
もうどんなに思っても運休決定です。これはどうしようもない仕方がない。暗澹たる気持ちでさてどうするか考えます。
プランとしては
が現実的ですが、飛行機高すぎて無理。はまなすは寝台の空きもありましたが、その後の予定もあり北斗星より早く着くので良いかなとも思いましたが今回はさっさと道内に入ってしまいたかったので新幹線+白鳥+スーパー北斗のプランで出発する事に。
そうと決まれば今回の同行の弟+甥っ子と東京駅で待ち合わせ、みどりの窓口で掛け合います。
弟は北海道全線フリーきっぷですので、新幹線、青函区間の白鳥、道内札幌までの北斗の特急券で行けます。
問題は私が往復乗車券を購入している事。新幹線経由の方が盛岡ー青森間が無いので乗車券は安いのです。
みどりの窓口で窓口氏とやり取りし、札幌までの乗継を確認し、きっぷを手配。
経路は
です。途中の乗継が良すぎて少々食いっ逸れる不安がありますが、こうなった以上1分1秒も東京にいたくない。
出発です。
東京駅で駅弁など購入し、混んでて窓際はおろか3人席さえ取れなかった11:20発はやぶさ17号でまずは新青森へ向かいます。
自由席がないのは何故?自由席あればこう言う時並ぶのに。
早そうだなー(棒)
現実感が全く無く、乗車しても出発しても「?」がまとわりつきます。
「なんで新幹線に乗っているの?」
これにつきる(´Д` )
東京を出発しても全然現実感0。本当ならば昼頃待ち合わせ尾久で車両や機関車を見て上野入線の15:30頃推進回送を見て、夢のA寝台で道内入りする筈でしたが、何故かその北斗星を廃止に追いやる新幹線に乗車しています。
いかに気持ちの整理がつかなかったかこのどうでもいい写真が物語っています。
函館を大遅延で出発、現在上野に向かっている北斗星と途中ですれ違うでしょう。でもそれを追う気力も無かったのですが、仙台辺りから徐々に晴れ間が見えて来ました。
はやぶさは座席をある程度倒すとシートと窓が合致するんですね。始めから新幹線の予定ならこれもキャッキャ乗車できたのですがいかんせん青函トンネル内で(略
ちなみに弟は東京駅で森のいかめしを購入。
乗ってるだけで疲れる新幹線から開放され、やっと新青森に到着です。ここからは全て自由席。
新青森出発時、座席は全て逆を向いています。これは青森から進行方向が逆になるのでそのような向きにになっています。
青森で少々停車、ホームのキオスクで飲み物など軽く購入し、進行方向が変わり特急白鳥はいよいよ津軽海峡線へ向かいます。
空が晴れ上がり、新幹線から開放された事とガラガラの車内に気持ちも癒されて行きます。
JR北海道の車掌さんに変わるこの白鳥の車内で怒りが消えて来てしまい、いやいや札幌のみどりの窓口で寝台券を払い戻すまではプンプン怒っていないと、とも思ったり。
来年新幹線の駅となる津軽今別も絶賛工事中です。
東京駅で買った森のいかめしを青函トンネルへ向かう白鳥の中で食べる不思議な雰囲気とか。長い旅をしたいかめしですねぇ。
そして青函トンネル突入です。
最深部の緑と青のランプは工事で消灯されているんですね。特急車内で青函トンネルの音を聞きながら、やがてトンネルを突破し北海道へ上陸です。
北斗星なら朝の景色が広がります。北海道内に入り、開けた窓の外には海。そして函館山が見えてきて、
特急白鳥は函館に到着します。
カシオペアは問題無く運行してるのになぁ、、とか。
ここからは最後の乗継、スーパー北斗です。これも自由席ガラガラです。
このガラガラっぷりを見てしまうともう怒れません。元々JR北海道が大好きで、利用客さえいればバカみたいにある観光資源を使って九州より色々できる鉄道路線を持っているはずなのに。
新幹線で函館かぁ、としみじみ思ったりしながらスーパー北斗は札幌へ向け出発します。
車販があったのでビール買いまくり、車内でパンとかも買って(旨かった)ガラガラのスーパー北斗は北斗星と同じ走行線路函館本線を一路札幌を目指します。
閑散期料金の時期で本当にいつまでも空いてました。
あああきれいきれい(´Д` )、北海道に来た!北海道だ!と。
北斗星からはロビーでないと難しい左右の駒ヶ岳を自席で見たり(負け惜しみ(´Д` ))、
もう北海道でしかありえない夕日を眺めながら、スーパー北斗は爆走します。
車内を見てみるとこれがいました。
ああああ、モジャくん。。北斗星のJR北海道車両(最終定期運行時の1〜6号車)にこのシール貼られていましたよね。この何とも言えない80’sテイスト。ペナントとかマグカップとかにこんなテイストのイラストが描かれたお土産が溢れていた時代がありました。
一回りして今見ると悪くないどころかかわいくも見えてしまうこのモジャくん。私にとって北海道での印象深いもののひとつとなっています。
気をつけて見ているとこのモジャくんは結構至る所で見れますので、北海道へ行った際は探してみて下さい(?)
このシールの貼られた北斗星の車両達も今はもう連結されずにいます。(後日のブログに書きます。札タに留置されている車両の動画を撮りました。一足早く見たい方はこちらから見れます。)
折しもこの日は月食で、肉眼では欠けて行く月を列車内から見る事が出来ました。晴れ上がった空とディーゼル特急の揺れや音。先頭の7号車でしたのでトンネルへ入る時等の汽笛がずっと聞こえていました。
そして夜も更け、列車は札幌へ到着します。
いやあ、疲れました。
始めから新幹線のつもりなら疲れもしないと思いますしむしろ昼前に東京を出てその日の夜に札幌へ到着する事に感心したりすると思うのですが、今回は事情が事情なのでクタクタです。
飛行機に勝てるのは寝台だけだと思うのですが、それももはや過去の話になります。せめてたくさんのお客さんが新幹線で函館へ行くようになると良いなと思います。
来年の開通時はものすごい行くと思いますが、問題はその後ちゃんと継続的に乗車率があるように、少しでもJR北海道が潤うように祈ります。
しっかり立て直ってほしいです(´Д` )。
札幌へ到着し、久しぶりに改札の外へ出ます。まずは駅近くに確保した宿へチェックインし、荷物を置いて再び札幌駅へ戻ります。目的は夜行の青森行き急行はまなすです。
みどりの窓口で札幌駅の硬券入場券を購入し、改札を通ります。
今でもこれを見ると北海道内の駅で鳴ってる「ピンポンパン⤵️、ピンポンピーン⤴️」が聞こえる気がします。はまなすは最後の定期急行列車で、行く末が案じられている古き良き客車列車です。北斗星亡き後、なんとかはまなすだけでも折り合い付けて走り続けてほしいなと。夜の時間を安全に大量に輸送できる夜行列車。こんな理にかなった便利な列車無いですから。。
はまなすには元特急のグリーン車を利用した指定席と自由席とカーペットカー、B寝台が連結されていて、翌朝青森に到着します。
車体は北斗星のJR北海道車両と比べ物にならないくらいぼろぼろですが、頑張って毎日運行しています。
利用率も高く、この日も結構撮影の方がいました。
駅はまだまだ寒く、発車まで見送らずに駅を後にし宿に向かいます。名前も忘れてしまいましたが宿近くの札幌ラーメンを食べ、翌日に備え朝までぐっすり。翌日から道内移動が始まります。
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