北海道東日本パスで冬旅北海道2016 その3・旭川から稚内へ
北海道東日本パスを利用し真冬の北海道をひとたび再び巡る旅ブログその3です。宿泊地旭川を後にし、宗谷本線の始発列車でのんびりと北上します。お休みの日にお酒でもなめながらお読みいただけると幸いです。
旭川から美瑛の丘や青い池などを見て、翌朝旭川駅から宗谷本線で北上します。北緯45度を超え、名寄から乗客2名の宗谷本線は稚内を目指します。
で降りたりしています。できるだけコンパクトにしたいと思っていますので、最後までどうぞお付き合いくださいませ(・∀・)全部で6つの予定です。
除雪作業中の旭川駅からおはようございます。お宿をあとにし、旭川駅までやってきました。宗谷本線の始発列車321Dに乗車するためです。さすが真冬の旭川。耳がちぎれそうにギンギンに冷えています。
宗谷本線は2017年3月のダイヤ改正でついに音威子府での列車交換がなくなりました。
今までのように音威子府での長時間停車が上りも下りもなくなり、同一列車で音威子府そばを立ち寄って食べる事は不可能なダイヤに。硬券入場券を買う事さえ怪しいダイヤで、寂しい事になっています。
今はこの「スーパーカムイ」の名称もなくなり、「カムイ」ですね。2016年12月の旅行記なのでまだまだスーパーカムイも頑張って走っています。旭川駅の美しさは異常で、この駅の見物だけを目的に旭川に行ってもいいくらいです( ^ω^ )。
iPhoneのカメラが気温差で曇っています(´Д` )駅の中はポカポカ暖かい。
さて、ホームへ出ます。
ガン冷えのホームは手が悴み、シャッターがぶれます(´・ω・`)いつもいろいろなものがブレてるのですが。。(´・ω・`)
奥の1番線には富良野行き普通列車。そして待つ事少しで稚内行きキハ54が入線してきます。
キハ40を連れて入線です。後ろのキハ40は名寄で切り離し。無骨な北の気動車。大好きなキハ54です。
最北へ行く列車の出発です。宗谷北線運輸営業所シンボルマークつき。
前寄りの稚内行きには乗客2名。後ろのキハ40にはまあまあ乗っていました。旭川を定刻で出発します。真っ暗な旭川を出発し、比布のあたりで徐々に青くなり、和寒あたりで日の出を迎えました。
太陽ってすごいです。陽が出た瞬間一気に何かが取っ払われるように、西の方へ追いやられていました。車窓右側、真横からの太陽は列車の影をくっきりと雪原に落とします。まさに光速を体験です。光の速さで光が届くことを冬の雪に閉じ込められた車内から実感します。陽の暖かさも暖房とは違うぬくもりを確かに感じました。
士別の先で線路は一度天塩川を渡ります。川岸の車窓、「てしお川」と国土交通省の青い河川看板が設置されています。
天塩川は国土交通省の説明からの引用で
北見山地の天塩岳に発し、士別市及び名寄市で剣淵川、名寄川等の支川を合流し、山間の平野を流下して音威子府の狭窄部を経て中川町に至り、さらに天塩平野に入って問寒別川等の支川を合わせて天塩町において日本海に注ぐ流域面積5,590km2、流路延長256kmの一級河川です。
だそうです。
※天塩川は日本で第4位の長さを誇っているのご存知ですか?信濃川、利根川、石狩川の次が天塩川です。
途中和寒、剣淵、士別などから高校生がどんどん乗ってきて、車内は一気に満員です。賑やかな声、それぞれの行動。そして東風連で一気に下ります。名寄高校の生徒さんですね。駅から一列で道路を歩く生徒さんは個人的に宗谷南線の風物とおもっておりまして。
※JR北海道は名寄と東風連の間に「名寄高校前」とか駅作ってあげたらいいのに(´・ω・`)謎駅が多い宗谷本線(糠南を始めなぜここに?駅。乗降している人を見たことがない駅が多々あります)なので、いまさら一つ駅が増えてもなんてことないかと。
混み合い、賑やかだった車内は急にがらんとし、列車は名寄に到着します。
乗客のほとんどが名寄で降り、旭川方に連結されていたキハ40が切り離されます。しばしの停車後、列車は出発します。
冬は主要駅のどの駅からも人が乗り、降りて行きます。鉄道は冬場重要な足で、無くなると困るだろうなと。その足はJRだけではもうどうにもならないんだろうな、などとと広い北海道を乗りながら、堂々巡りの考えを巡らせていました。
乗客2名を乗せてひたすら北へ向かいます。
ちょww早すぎ。音威子府到着です。
音威子府で10分停車します。稚内からのスーパー宗谷2号といきあいです。以前のダイヤですと稚内からの各駅停車も2番線にいて、すべての線路に列車がいる瞬間だったのですがちょっと寂しい事に(´Д` )。
朝日が斜めから差し込む音威子府の冬至間近の朝の風景です。
※2017年3月の改正で「スーパー宗谷」は「宗谷」と「サロベツ」になり、音威子府での交換は消滅しました。
ちょっと分かり難いと思いますが、画面に映ってるキラキラはダイヤモンドダスト(だよね(´Д` )だと思いたいです)。朝日を浴びて凍った空気が光り、光子が降り注ぐ夢のような空間です。サラサラキラキラ、本当に綺麗です(´;ω;`)
スーパー宗谷の到着時間になりました。かなり時間がタイトで、特急列車が遅れていたので、スーパー宗谷が到着する札幌方面発着番線3番線からは撮らず、稚内行きが発着する1番線から撮影します。やってきたのは
ドーン。旭山動物園号の「極寒の銀世界号」。
代走は噂には聞いていたのですが、実物を宗谷本線音威子府で見る事になるとは。
なんていうか、これの車両すごいやっぱり(´Д` )
JR北海道の「旭山動物園号」のページに列車内部のストリートビューがあります。車内はけっこう楽しげでして、これ目的なら最高の列車ですがスーパー宗谷に乗ろうとしていてこの車両だった場合どう感じるのかなぁ(´Д` )。
この子達は取り外されてると思うんですが、、もしくは乗ったまま?
座席番号「ペンギン」。。。その他の車両はどんな内装か、JR北海道の公式ページからgoogleインドアビューで車内を自由に探検できます( ・ω・ )。かわいいのでぜひみてください。
というわけでスーパー宗谷代走の旭山動物園号を見送り、出発が遅れていた稚内行きの4323Dは音威子府を後にします。
音威子府を出るともう宗谷本線の旅も後半に。6時間という乗車時間ですが、普通列車に乗っていると全く飽きません。
※音威子府の長時間停車がなくなり、この駅で特急宗谷もサロベツも交換しなくなりました。ただ、旭川発12:31の名寄行き325Dから名寄発14:52の4327Dですと音威子府で60分強の停車があり、この間に駅を見たりできそうです。
※音威子府の丁寧な駅員さん変わってしまいました。幌延の駅長さんも変わられていました。芦別のお辞儀でお見送りしていた女性の駅長さんは駅が無人駅になってしまいました。
ずーっとこんな景色が続きます。
宗谷本線の車窓は音威子府から先、ひたすら天塩川に沿って北上します。列車の音と雪を飛ばす音。レールの音に包まれているとなんとも言えない感情が湧いてきます。
天塩中川です。良い駅構えで、貫禄があります。
毎日列車を動かす役目を担ったJR北海道の方々には頭が下がります。だからよけいに今の状況が悔しいのは経営の舵取りをできない方々なのでは、と。
なんだか一部で有名になった物置駅糠南。ここで騒ぐ場所じゃないと思うのですが、まあ人それぞれですね。せめてこの駅へはJRで来て、と思います。宗谷ラッセルの撮影ツアーも然りです(´;ω;`)
やがて寄り添う天塩川は凍りつきます。
この雪原は天塩川。あなたの名前はコハクガワ。川は凍りつき雪が積もり春までこの状態です。宗谷本線の車窓って冗談抜きですごいと思うんですよね。この景色はもっともっとJR北海道利用促進に使えないかといつも思います。でも宗谷の土地は知らない人には興味もないですよね。寒いし最北端に興味を持てない、てのもわかります。
「寒いから」っていう前提が北海道が冬に閑散期になってしまう、それがネックで「寒さ」を売りにしているところもありますが、何よりやっぱり寒さゆえの人を寄せ付けない景色が一番の資源だと思います。
寒さも列車内、バス内、あらゆる建物の中にいる限り寒くないです。むしろ暑いので安心しておでかけください。
宗谷本線ほんとうにいいですよ。すべて自分の目で見ている私が言うので間違いありません。冬の宗谷本線は乗るべきです。時間が許すなら、できるならば普通列車に乗って稚内目指してみませんか?。
雄信内でラッセル車と交換です。
このラッセルとは明日南稚内で再び会います( ^ω^ )
※このブログまで「いつもと変わらん(ハナホジ)」と思われると思いますが、明日から結構トリッキーな事やり出しますので乞うご期待です。
そのまま進行方向左を寄り添い北上する天塩川は雄信内の先で最後の姿を見せ、そのまま線路と別れ、天塩川は天塩の町の河口から日本海に流れ込みます。天塩川の河口です。
上幌延を出発し、ほどなく北緯45度線を超えると幌延に到着です。
※宗谷本線にも北緯45度モニュメントをぜひ。。
そして、列車は幌延に到着です。
幌延に到着です。停車時間が28分ありますので、硬券を買い駅の外に出てみます。
トナカイと青いケシの街幌延。一度こことサロベツ牛乳と温泉の町豊富は泊まってみたい町です。マックマック雪を踏み、駅の周りを回ってみたり。空は晴れ間と曇り、雪がドバッと降ってはまた晴れを繰り返し、振り向くと幌延の駅に停まる列車が見えていて。
線路に沿って一つ一つに集落があり、町ができて、列車が通っている当たり前の景色はもしかしたらもうそんなのは古くてなくなってもいい時代なのかな、などとも思ってしまいます。
※みんなが車やバスで移動して、高速道路が伸びて、鉄道はいらないと考えられていて、利用客が減り、不便なダイヤになり、また利用客が減り、と負の連鎖は何かで断ち切る必要があるのでしょうが、その切り方が解らないですよね。
静かな幌延。列車の出発時間になりました。
さあ、抜海に到着です。もう気分は稚内エリア。いつまでも元気にいて欲しい駅です抜海。
というわけで抜海を超え、宗谷本線のハイライト、日本海です。
利尻富士が見えなかった(´Д` )もしかしたら見えたことって一度だけかも。
次の動画は一昨年ので恐縮ですが、ここです(映ってる列車は上り列車です)。
下から見ると微妙でした(´Д` )。
数名の乗客が降ります。終点まで行くのは旭川から乗った2名でした。
稚内に到着しました。今回も何も問題なく、定刻に到着です。
乗車中から宗谷岬へ行く事を決めていたので、駅内にある宗谷バスの窓口で往復割引券を購入します。宗谷バスもダイヤ改正でほぼどのバスでも50分弱(バスによっては滞在30分もあります)は宗谷岬に滞在する事ができるようになりました。
南稚内に宿を取っているので戻りは「南駅前」というバス停で降りれば南稚内の目の前です。
バスの時間までかなりあります。ので、稚内駅から歩ける範囲で最北端ものを見て回ります。
なんといってもここ。夏場はテント村北防波堤ドームです。この中でランニングしている人がいてなるほどなぁと。雪ダッシュは砂浜ダッシュと同効果あるのでしょうか?
びよーーーーーーんとパノラマも撮ってみました。最北の青。宗谷の空。簡単にパノラマが撮れる便利な世の中ですね(´;ω;`)
さて、バスの時間がきました。バスに乗り、宗谷岬に到着(おい)です。同情のアジア系(台湾かな?中国韓国ではなさそうです)の外国の方2名も降りました。
宗谷岬は僕の場所。毎回毎回よくもまあ宗谷岬ばっかり、とお読みいただいている方に思われそうですが、世の中には宗谷の地を踏んだ人と踏んでいない人がいると思っています。
雪は変わらず吹き付ける風に飛ばされ、ものすごい強風がどんどんHPを削っていきます。足元の四角がバリアかよ?てくらい一歩ごとに全部飛ばされる恐怖に襲われます。
今この瞬間、日本の最北端にいるのは自分だけ。だから冬場は良いんです。他には誰もいません。吹き付ける宗谷の風に晒されているとこみ上げてくるものがあります。
何度も来ても、またここを目指してしまうのはやっぱりその遠さかなぁ?と。
地面にカメラを置いてタイマー撮影を試みるも失敗の図。殺人事件みたい。
目まぐるしく変わるお天気の中、今でも体に当たる風の感覚がはっきりとわかります。間宮海峡からくるサハリンの風。
戻りのバスまで50分あります。ので、丘にも登ります。
※しかしなぜ寒いと鼻水が出るんでしょうね。。。人体って不思議。鼻水が出ると体温が上がるわけでもないでしょうに(´Д` )
沈む太陽が出てきました。冬至間近なので太陽は本当に低い場所に出ていて、ほぼ地を這うように登り、沈んでゆきます。この写真は14:20頃です。
マイナス6.7℃ですが、体感はマイナス16℃くらい(´Д` )とにかく風がすごい宗谷岬。お土産やさんで最北端証明書を頂きます。
この日12月15日は宗谷15:49に日没です。
日の出から日の入りまでずっと太陽と居ました。
そろそろバス停に行く頃、一瞬空が晴れわたります。
そして、「また来いよ」と言われているように朝から共にいた陽がまっすぐに差し込み、最後、宗谷の最北端の碑を照らしてくれました。
「また来ます。」
誰に言うでなく。きっとまたこの地を踏みたく必ず来るんだろうな、とバスを待ちながら思っていました。
戻りのバスも定刻に来て、南駅前で降り、宿にチェックインします。風呂の前に街へ出て、すっかり日が暮れツルツルの南稚内の街でお酒と食事をいただきました。
酔いどれ、足元滑りながら宿に帰り、風呂に入り、夜鳴きそばは今日中止。。(´Д` )
明日の始発に備えて寝ます。
北海道東日本パスで真冬の北海道旅行記2016・4 稚内から石北本線 常紋を超えて北見へ
に続きます。
過去の北海道東日本パスの旅行記は
です。全て北斗星乗車していますので合せてどうぞ( ^ω^ )