北海道東日本パスで夏の北海道9・余市、銭函、寝台特急北斗星9号車

上野を出発し稚内→札幌→釧路→網走→帯広→札幌と旅を続け、いよいよ最終日。この長いブログも遂に完結です。前日に乗車変更した北斗星2列車、ソロ9号車の上段に乗車し上野へ戻ってしまいます。
道内は生憎の雨ですが、最後の北海道。山線を少しだけ進み、憧れていた銭函の駅に降り立ちます。

この旅の出来事はこちらです。

  1. 一泊目札幌行き北斗星デュエット
  2. 北斗星函館から札幌
  3. 二日目小樽市総合博物館・稚内泊
  4. 三日目札幌北斗星見送り
  5. 四日目札幌から釧路へ
  6. 五日目釧路から網走・ニポポ人形騒動
  7. 六日目前編・網走から旭川へ
  8. 六日目中編・旭川から帯広へ
  9. 六日目後半・帯広ホテルボス(´Д` )トン
  10. 七日目帯広から札幌へ

函館本線・北斗星2レ

夜が明け、雨の札幌です。
前日無事に帯広駅で乗車変更できた北斗星個室寝台券。9号車は初乗車なので期待も膨らみます。

乗変きっぷ 北斗星寝台券
乗変きっぷ 北斗星寝台券

お宿をチェックアウトし遂に最後の北海道です。すすきのの格安なお宿でぐっすり休み、今まで散々お世話になった札幌駅へ向かいます。
今日は上野行き北斗星の出発時刻まで行ける所へ行きたいと考えていました。

旭山動物園号
旭山動物園号

通勤ラッシュの札幌駅、東京と変わらない人の波の中、旭山動物園号が出発を待っているのを見てみたりしながら、屋根に当たる雨の音を聞いていました。ゆっくり札幌駅ホームを眺めた事もなかったなぁ。

2739M 札幌から小樽へ

ここより小樽方面へ行く事にします。初日に小樽へ行っていますがそこから函館本線、山線を少し行けそうな乗継がありました。

快速エアポートではなく各駅停車です。
小樽まですっ飛ばして行く事が多く、ひとつひとつの駅を見ながら行きたい&しばらく快速が無いので各駅です(´Д` )

札幌から小樽へは下り方面です。ギューギューの列車も札幌でどんと下車。車内はガラガラ、余裕で着席できました。
桑園、琴似、手稲、星置、ほしみと進みます。ほしみまでは札幌市内。東京駅でほしみから小樽までの乗車券を購入していた事を思い出します

※行きの北斗星往復乗車券です。東京都区内ー札幌市内の乗車券は「ほしみ駅」まで乗車できます。小樽駅で清算をするとこの東京都区内からの乗車券を回収されてしまうのであらかじめ用意していました。使ったきっぷは記念に持って置きたいので購入しています。

ほしみを過ぎると石狩湾が車窓右手に迫ります。

大雨なのであまり札幌から離れるのは(戻れなくなると)怖いので適当な所で戻る事にします。

JR北海道 小樽駅
JR北海道 小樽駅

雨の小樽です。いい雰囲気でした。
右にランプが点いてますね。一度改札を通り窓口で小樽駅の硬券入場券をお買い上げ。

「観光入場券もありますよ」

と窓口氏がおっしゃるのでそちらも頂きました。
きっぷ画像は北斗星乗車してから落着いて見ています。

小樽駅改札
小樽駅改札

無事に硬券も手に入れ9:44発の山線、倶知安行きに乗車します。キハ40で、たぶん最後のキハ40かなぁと(´Д` )その割にあまりの雨で写真は無いのです。

1934D 小樽から余市へ

倶知安まで行き戻って来るプランもあったのですが(小樽から倶知安は1時間ほどです)、今回は雨も凄いので降りた事無い余市で下車する事にします。

雨でなければ駅目の前の余市の蒸留場とか見学したかったのですが今回は諦め、駅のお土産屋さんをフラフラ見て小樽行きの列車に乗り込む事にします。

窓口が開いてお手すきになったのを見計らい硬券を訪ねるも余市には無いとの事。。駅員さんがとても素敵な方でした。

さて、駅の外はざんざん雨です。駅舎見るにも傘が無い(夜寝台乗るので傘はいらないと(´Д` )

ので、駅の中から外を見て。ふと駅舎のガラスを見ると…

これからも道民は、JRに乗る。

これからも道民は、JRに乗る。ポスター
これからも道民は、JRに乗る。ポスター

JR北海道が自分でこのポスター作ったのか。。。と初見思ってしまいすいません。JR北海道の早期再生を願う商工会議所連合が作ったポスターでした。

このポスターは刺さりましたねぇ。。

JR北海道が大好きなので、内地の人もJRに乗ります。なので心から頑張って下さいとしか言えません。色々な感情が湧くこのポスターは結構ショックでした。。

かつて張り巡らされた線路は剥がされ、人が乗らないから縮小の一途を辿り、鉃道の旅の醍醐味が徐々にこれから薄れて行くのか盛り返されるのかは解りません。

都市を繋ぐバス網はどんどん広がりますが、鉃道に持っている信頼はこの重なる不祥事くらいでは揺るがないのではと感じています。

江差線が消え、次は留萌本線留萌ー増毛か等不吉な噂は耳にします。過去こうしておけば良かったと幾ら言っても無理なのですから、私に出来る事は北海道の汽車の旅は手放しに素晴らしいから行こうとするなら是非乗ってね、くらいです。

人がいなくなり乗客が減り廃線になる流れはもうどうしようもないのかなぁとも思います。寂しいですが。。飛行機にやられ自動車にやられバスに取られ通勤の足としてしか活路を見出せないのもあまりな話だと個人的には思います。

1931D 余市から小樽へ

さて、余市駅には観光のお客さんがかなり増えて来ました。列車は倶知安方面から2両編成でやってきます。蘭越始発の列車はキハ150。余市到着時にはまあまあの乗車率でした。

改札を通る時、できるだけ最後に入るようにし改札の方に
「はんこ押してもらっていいですか?」
とお願いしています。

下車印(と言う片道切符の途中下車証明印)をお願いするのは手間を増やすだけですし、そもそもフリーきっぷの北海道東日本パスには押す必要ありませんし、フリーきっぷに改札が押す事もありません。
が、あの丸い改札印のはんこなら特段手間にならないだろうと最後の最後に改札を通る際にお願いしています。日付も入っていますしね。

混んでいたり忙しそうなら何も言わずにパスを見せて通過します。

色々な駅でこれを伝えると駅員さんがまじまじときっぷを見たりしますのでどんなとこ行ってるんだこいつ?とか思ってるんだろうな(´Д` )と考えると楽しい。

※今回の旅では小樽の駅員さんが一番見てました。

ここ余市でははんこお願いしますと伝えた所
「はんこですか?」
「あ、はい。」
下車印押しましょうか?

と(´Д` )。ま、マジですか!!!

即座に「ありがとうございます、お願いします!」
と伝え、下車印を押して頂けました。

北海道東日本パス・余市下車印と改札印
北海道東日本パス・余市下車印と改札印

北海道東日本パスの券面です。クリックで大きくなります。北斗星のリネンの上からですが、、余市で下車印頂けました。
幕別、小樽、北見、厚岸、帯広、新得。北見の下が解らない。。(白老かなぁ)

四角い穴は自動改札機通過の時に開きます。

右下の青い釧路はスーパーとかちの車内検札印です。今回はこのきっぷで稚内を通っていないので(Rきっぷ利用)稚内も音威子府もありません。また、網走とか釧路は改札が混んでいたり対応していたりしていたのでサクッと諦めています。また次に貰えれば良い。

この余市の下車印は本当に嬉しかった。そしていつまでも思い出に残る宝物がまたひとつ増えたこの旅です。

列車はギューギューで小樽へ向かいます。雨は強くなり、肌寒いです。

3427M 小樽から銭函へ「駅 Station」

小樽到着、快速エアポート114号に連絡をしているのですが、その次の区間快速いしかりライナーに乗車します。まえから降りたかった憧れの地「銭函」で下車します。

何故か。

私の大好きな映画のひとつ、高倉健の「駅 STATION」の舞台が「銭函」なのです。

1981年に製作されたこの映画は昭和の北海道の風景が沢山出て来ます。増毛を舞台に留萌、岩見沢、深川、今は無い上砂川支線、上砂川の駅など出て来ます。札幌はクリスマスのパルコが出て来ます。
内容は見て下さいとしか言えません。。渋いです。

銭函駅のシーンはいきなりしょっぱな、いしだあゆみとの別れのシーンで出て来ます。雪の中DD51が引く貨物を俯瞰し、銭函の駅。

物語が始まるとED76 511が引くオハ35系やスハフ32客車岩見沢行きが小樽方面から入線して来ます。

ED76 511
ED76 511

「北の国から」の倉本聰の脚本、いしだあゆみ、烏丸せつこ、倍賞千恵子の3人の女性が出て来ます。

スハフ32客車 岩見沢行き
スハフ32客車 岩見沢行き

開いたデッキ、出発する汽車。列車のいなくなった銭函の駅。

数分のここだけの演技でいしだあゆみは日本アカデミー賞獲りました。
映画は「直子」の章「すず子」の章「桐子」の章、と女性の名前のサブタイトルが出て来ます。どれも絶品、特に増毛での「桐子」の章はしみじみきます。

雪、列車、風景、未だ道路が無く船でしか行けない場所「雄冬」。増毛までの漁村の風景と増毛駅前の風景が染みます。

そして「桐子」の大晦日。紅白歌合戦と酒。舟歌。ヤカンの蒸気や店内の暖かさまでじわりじわりと伝わるこの映画は歳を重ねる毎に自分を見返すきっかけとなっています。

若い頃見てもピンと来ないかもしれませんが、いつの日かふと思い出せる風景がある映画だと思います。

お時間ある時未見でしたら是非。寒い冬に見るのが良いかと。

旧客と銭函駅
旧客と銭函駅

ほとんどこのままの銭函駅3番線ホーム。

銭函駅
銭函駅

ここに彼らが立ち、汽車が来てと思うとこみ上げて来るものが。。。

銭函駅2番線 731系電車
銭函駅2番線 731系電車

ホームはありませんがほしみ発着の回送電車が銭函駅の2番線に入ってくるのを見たり、

銭函駅の銭函
銭函駅の銭函

かつてホームの屋根に吊るされていた駅員さん手作りの「銭箱」を感慨深く見ていたり。今もちゃんとありました。

一通り見てから改札を出て硬券を頂きました。銭の箱ですから縁起がいいきっぷです。更にここの駅スタンプはど直球。

金運上昇」が素敵。

銭函駅 駅スタンプ
銭函駅 駅スタンプ

おみやげに何個かスタンプを押して、銭函駅を後にします。途中琴似、桑園でも下車してみました。街ですねぇ。

トワイライトエクスプレスが到着する時間が近いので札幌へ戻る事にします。

札幌駅 寝台特急トワイライトエクスプレス

すっかり時間が読めるようになりトワイライトエクスプレスの入線と出発を見ていました。

雨の札幌駅に入線してくる8002レ、トワイライトエクスプレスです。
入線前、反対側のホーム見てみて下さい。酷い事になってますから。。何度見ても酷い。

そして乗客を乗せ、大阪へ向けて出発します。
長い汽笛が悲しげに聞こえます。。(´Д` )雨の音とレールのジョイント通過音。カタン、コトンと列車の音を響かせ、雨の向こうに消えて行きます。
緑色ですが、本当に本当にきれいな列車です。乗りたい。。

などと感傷に浸ってる間もあまり無く。そろそろ改札を出てお土産と車内で食べる食事を買い回り、最後の札幌を回ります。

札幌駅

さっぽろえき。なんでこんなに旅愁を搔き立てられるんだか解りません。この字面を見ただけでなんか気持ちがヤバい。

まずは定番「四季彩館」お土産の鉄板です。ここに行けば大抵のものは揃います。

札幌駅 北海道四季彩館
札幌駅 北海道四季彩館

いつも混んでていつも感心する品揃え。ここの凄いのは滅多に棚が空にならない、補充が上手にされてるなぁと感心します。
ただ、さすがにコイツだけは品切れてました。

妖怪ウォッチ・ご当地メダル 北海道
妖怪ウォッチ・ご当地メダル 北海道

弟がこのご当地妖怪ウォッチメダルをお土産に買ったときは全てあったのが数日ぶりに札幌に戻って来ると半分くらい品切れてまして。さすがにすごいなぁと(全く興味ないですが。。)ご当地もので札幌時計台とかイルミネーションとか色々(´Д` )

キュンちゃんもなぁ。。これくらい勢い良くやってくれたら。。。無かった事にされないように密かに応援を続けます。

四季彩館にてじゃがぽっくる等のお土産を購入し、大丸の地下のお酒売り場を冷やかして、北斗星車内で食べるものを物色します(パブはさっさと諦め。また次回)

名寄ゆるキャラ「なよろう」
名寄ゆるキャラ「なよろう」

駅の西口には道北のゆるキャラチームが色々配っていて、名寄の「なよろう」と美深の「美深(びふか)くん・美深(みみ)ちゃん」がひまわりの種やパンフレットを配っていて。ありがたくひまわりの種頂きました。
名寄の「なよろう」が思いっきりカメラ目線をくれたので紹介します(´Д` )。

美深くん、美深ちゃんはカボチャ顔に白樺帽子、イモの靴にチョウザメのネクタイと美深ちゃんはチョウザメのカバンを下げています、だそうで。。 美深ちゃんのチョウザメのカバン見えますね。美深くんなにしてるんだろこれ。

美深チームは2体だから移動も出演も大変そう…とかいけない汚れた汚い大人の考えがよぎって反省。

夕飯は大丸も見たのですが東京でも食べれるものが多くて、、なのでエスタの地下の魚屋さんお寿司購入。明朝のパンも購入し北斗星乗車に備えます。

※エスタの地下良いですよ。質の良いお惣菜やお弁当がたんとありますのでおつまみ等はこちらで買う事が多いです。駅弁は札幌駅構内に沢山ありますがちょっとした酒のアテはエスタがお勧めです。

 そしていよいよ北斗星の入線時間が迫って来ました。

寝台特急北斗星 上り上野行き2レ 9号車6番乗車

札幌駅4番線 北斗星表示
札幌駅4番線 北斗星表示

ついに「上野」の表示と「寝台特急北斗星」の文字が電光掲示に現れてしまいました。

戻りは乗車して空いてたらシャワー使おうと思っていた為、早めにホーム端でDD51に牽かれた北斗星客車の入線を見る為白石方面で待ちます。

雨は弱まりましたが、四季彩館の紙袋が地面に置くと濡れるので乾いている所にいた所、まあ自分が悪いんです(詰めておけば良かった)が到着間際に子供に前に割り込まれ。。。(´Д` )のでこの子は知らない人です。詰めておけば良かった。。

札幌駅に乗車する北斗星が入線して来ます。
9号車が予備車でない事は昨日解っているので初乗車の東日本タイプの9号車車内にワクワクです。

※9号車予備車のオロハネ24 501は上野に行っています。。

到着し、自分の乗車する9号車へ行きます。オロハネ25 502でした。
A、B寝台、ロハだぁぁぁぁ。

北斗星 オロハネ25 502
北斗星 オロハネ25 502

札幌駅入線してから発車までの停車時間はあまりありません。早速9号車に乗り込みます。

北斗星9号車 オロハネ25 502
北斗星9号車 オロハネ25 502
上野行き北斗星 札幌駅
上野行き北斗星 札幌駅

出発2分前。札幌の地より足が離れるのもあとわずか。

北斗星9号車6番個室 オロハネ25 502
北斗星9号車6番個室 オロハネ25 502

写真真ん中のスリットにカードキーを差し込み施錠、解錠の操作をします。

木目!ひとつとなりの部屋、4番の隣はロイヤル2号室!9号車のオロハネ25は部屋割りが上野方からロイヤル1、ロイヤル2、B個室ソロ下段3、B個室ソロ上段4、B個室ソロ下段5、B個室ソロ上段6、、となっています。

北斗星9号車オロハネ25
北斗星9号車オロハネ25

こんな部屋配置です。

青函トンネルの函館ー青森間は逆向きになります。

北斗星下り札幌行き1レロイヤル1、ソロ4、5、8、9、12、13が青森までと函館から進行方向に座席が向いています。

北斗星上り上野行き2レロイヤル2、ソロ3、6、7、10、11、14が函館までと青森から進行方向に座席が向きます。

北斗星9号車6番個室 オロハネ25 502
北斗星9号車6番個室 オロハネ25 502

6番なので2階の部屋です。JR北海道の車両と違い階段が外にあります。
ただ薄々感づいていた&覚悟はしていたのですが、非常になにか違和感がありまして、、個室内に入るととにかく、、

北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502
北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502

狭い! 

狭い!狭い狭い!部屋の中に階段があるとそこで立って着替えや背伸びが出来ますし、下段なら上段の寝台部分が凸の形になっていますのでそこである程度伸ばせますがこの9号車は一切そんなの無理常に中腰。かなり狭めのカプセルまるで棺桶。。。(´Д` )

北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502
北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502

足元狭い左右も狭い頭も狭いし荷物も置けないテーブル狭い。
窓もこころなしか北海道車の6号車上段より湾曲がキツい気がする(でもたぶん同じ)。窓を覗くのにかなり折らないと無理(´Д` )

9号車下段は通路側に窓があり反対側も見れるおまけ付きですが、上段の場合そんなのありませんし、荷棚もなし。かろうじて荷物は窓の脇に切り抜きがありそこに置けるようになっていますがお土産袋を置いたらもうパンパン狭い!

北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502
北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502

何もかも狭い(´Д` )

窓と反対側、この写真の左にドアがありまして、奥に変なでっぱりまでありとにかく室内で身動きできない程狭い。テーブルの下にはゴミ箱がありそれがまた狭さに拍車をかけてて。。
でも仕方ないし、カードキーの為にずっと乗りたかった9号車。なんとか荷物等をしまいできるだけ広めに使えるようにし足元を確保して出発の時間が迫って来ます。

※このおかげで1〜6号車のJR北海道車は外があまりきれいでないですが中はピカピカのイメージで逆に9号車のJR東日本車は外はピッカピカだけど中汚いと言う印象持ってます。11号車はそうでもなかったですし10号車のデュエットも割ときれい。8号車のツイデラはいわずもがな。てことは9号車ってわりかし地雷なのかも。。。

狭い狭い。ものを置くスペースも無く、目の前のドアの向こうが別の部屋と言う圧迫感もありながら列車は出発の時を迎えます。

北斗星上野行き 札幌駅出発

なんとかお土産や荷物整えて窓にiPhone置いて出発から車内放送を録画しました。

札幌を出発し、ハイケンスのセレナーデのチャイムとともに車掌さんの放送が入ります。
JR北海道の車掌さんはいつも素敵な放送をしてくれます。今回も最後放送の終わり、期待を裏切らない素敵な放送でした。

静かに、静かに札幌駅を出発して行きます。

来るときは函館、森、八雲の言葉にぐわっと居ても立っても居られない気持ちが湧くのですが、戻りの列車の仙台、宇都宮大宮とか聞くと…いやでも戻ってるんだと。しょんぼり切ない気持ちになります。。

さて、まもなくルームキーが検札と同時にやってきます。

ソロだと9号車のみカードキーです。(5号車テンキー、6号車シリンダーキー)
8、9、10号車がカードキーを貰えます。これで全てのキーの車両をコンプリートです。

鍵が来るまで外に出れないので狭いテーブルにツマミとサッポロクラシックを出し、北海道にさよならの乾杯。

エスタで買った道内産たこの寿司
エスタで買った道内産たこの寿司

北海道産活きタコの握りとサーモンとイクラの親子丼。エスタの地下でお値引き品を購入していました(・∀・)。クラシック良く飲んだな〜。今度滞在中何本飲んだか本数数えてみようと思う(´Д` )

北海道産活きタコの握り
北海道産活きタコの握り

魚屋さんのお寿司なのでマズい筈も無く美味しく頂いていると車掌さんが検札に参りました。

きっぷを見せ、部屋の鍵を受け取ります。鍵の掛け方の使用方法を聞き、念願の北斗星ルームキーをゲットです本当にこれ欲しかったのです。

北斗星 9号車カードキー
北斗星 9号車カードキー

うわああああああい!やったー!

念願のルームキーを貰えました。嬉しい嬉しい。

北斗星9号車 カードキー
北斗星9号車 カードキー

嬉しくて記念撮影です。雨ふる北海道の景色と9号車上段の窓。ただこのカードキー紙製でして、、あまりハードに使うと折れます。やさしく使いましょう。

※余談ですがたぶんロイヤル2番の部屋の方が「鍵がかからない!」と車掌さんとなにやら揉めてました。古い車両ですからねぇ。。そもそも鍵がかかってるのかどうなのか不安だし、紙製なのであまり鍵をかけたり開けたりしたくないなぁと思ってしまいました。

小樽、銭函硬券入場券と小樽観光入場券
小樽、銭函硬券入場券と小樽観光入場券

このブログの前半で買った小樽駅の硬券入場券と観光入場券、銭函駅の硬券入場券です。

今回の旅では

  • 札幌
  • 音威子府
  • 網走
  • 銭函
  • 小樽

 

で硬券入場券を買えました。釧路も販売してるのに。惜しい。。

昨日、上野行き北斗星を見送った南千歳駅、トワイライトエクスプレスを見送った白老駅を通過してぐんぐん速度を上げて行きます。

白老では自分が立っていた所をあっという間に過ぎてしまい。

自分は寝台列車の中で北海道から離れて行くけれど、南千歳も白老も自分がいない所でも普段の生活がされて行くんだなともう寂しいモードに入ってたりしました。雨なので暗くなるのが早くそれがまた拍車をかけます(´Д` )シクシク

北斗星 JR北海道車掌グッズ

車窓を見ながら感傷的にビール飲んでキオスクで買った福司のお酒を呑み、旅のメモや荷物の整理(少しでも広く使うためアレやこれや。。)をしていると車内放送が入ります。JR北海道の北斗星車内限定革グッズの案内です。

今回は売り歩かず6号車ロビーで販売会を行いますとの事。早速行ってみるとあるのはエンブレムキーホルダーと懐中時計のみでした。そして懐中時計以外の値段が倍くらいになっていてびっくりです。(お財布3500円だったかな?前は1,500円でした。。)

北斗星限定 JR北海道車掌グッズ 財布
北斗星限定 JR北海道車掌グッズ 財布

前に購入したJR北海道北斗星車掌グッズのひとつ、黒のお財布です。普通に使っているので艶が出て来ました。これと茶色があります。またロイヤル12のキーホルダーは冬に車内で購入しました。その辺りはリンク先に書いています。合わせてどうぞ。

購入するのも余裕だったんですがね。。余って車掌さんが売り歩いていたのですが今は列車によって在庫があったり無かったり、販売があったりなかったりしているようです。下りは在庫が無い事が多いと聞きます。

お財布の中には5円が入っています。紐を巻いてくれていますので間違えて使ってしまう事もありません。お金と北斗星にまたご縁があるようにとの願い、使えませんこの5円。

北斗星車内

ご飯も食べて辺りもどっぷり暗くなり混雑した車内も落着いて来た頃を見計らい先頭の1号車へ行ってみます。

9号車は進行方向後ろの方なので途中ディナー真っ最中の7号車グランシャリオを通過しなければならず。なので靴を履いて部屋を後にします。お食事中ですがシャワーがロビーカーの6号車にあるのでこの車両を通過するのは全く問題ありません。

北斗星6号車 スハネ25 503
北斗星6号車 スハネ25 503

6号車はいつもの503。窓が大きく自販機がデッキにある大好きなロビーカーです。

北斗星8号車 A寝台
北斗星8号車 A寝台

A寝台の擦りガラスを見たり

北斗星 オハネフ
北斗星 オハネフ

車内の北斗星マークを見たりしながら前へ向かいます。

北海道内を牽引して走るDD51が間近に見れます。

長万部に停車している北斗星が出発します。
真っ暗な中をスピードを上げて南へ進みます。
0:39から星のような町の明かりに照らされてDD51の吐き出す煙やシルエットが見えます。
徐々にスピードを上げて行く機関車。本当に良いですね。

先行するスーパー北斗が遅れていたようですが、ほぼ定刻で走ります。

やがて左側に函館の町の明かりが見えて来て、この旅の終わりが近い事を否応にも知る事になります。

出発して、函館で抑止された事をつい昨日のように思い浮かべ、なんとなく函館が近づくにつれ鼻の奥がツンとして来ます。

そして、五稜郭を通過し函館に到着します。

北斗星 函館到着 機関車付け替え

9号車は札幌寄りです。10号車を抜け11号車のドアから外へ出ます。
ここでDD51重連からED79機関車に付け変え、青函トンネルをくぐります。

やはり客車と機関車の場所は殺到していまして。私は誰もいない一番前から冬と同じような構図でピントが合うよう祈りながら風が強い函館でED79が汽笛を鳴らし本州へ連れ帰る客車に連結されるのを見守ります。

くっついたら連結部分へ行ってみます。
ここで見ていた方は先頭車両へ移動していますので誰もいません。。

函館駅 ED79付け変え
函館駅 ED79付け変え

ED79 18号機が本州まで牽引します。毎日行われるこの付け変えはいつまでも函館の風景として残ってほしいと願います。

冬場は雪化粧のカニがいて驚愕ですが、夏場はそんなことありません(当たり前ですが。。)

さて付け変えも終わり自分の車両に戻ろうとして何となく行先を見ていると。

あらら。行先表示が狂ってました

北斗星トマムスキー横浜行き
北斗星トマムスキー横浜行き

北斗星トマムスキー横浜行きの幕が8号車の行先になっていたり、、

特急出雲 出雲市行き
特急出雲 出雲市行き

出雲になってたり、、(´Д` )出雲乗ったねーとか思ってました。
けっこう撮影大会になってましたねこれ。車掌さんが直して無事に北斗星表示に戻って出発時間が迫ります。

函館を出発します。進行方向が逆になり、五稜郭で目の前に停車しているスーパー北斗を上から見下ろしたり。
いよいよ北海道とのお別れの時が迫ります。

北斗星車内から木古内駅
北斗星車内から木古内駅

函館を出発すると車掌さんより青函トンネルの説明が前はあったのですがこの乗車列車ではなかったですね。なんとか起きてようと思っていたのですがもう眠くて眠くてたまらなく、青函トンネルに突入したのを確認し毛布を被って横になります。

部屋の明かりを全て消し、青函トンネルの内部がよく見えるようにします。夜は部屋の明かりを落とした方が良いですよ。

ED79が近いので汽笛と走行音が心地よく。2階のR窓に当たる雨の音を聞きながら北海道とさようならです。冬は雪が当たる音。今回は雨が当たる音。

北斗星9号車2階窓から見る青函トンネル
北斗星9号車2階窓から見る青函トンネル

走行音が変わり、コーと言う音を聞き「ああ、青函トンネルだ」と思いながらいつのまにかぐっすりと眠ってしまいました。

本州から

目が覚めて地図を確認します。
車両真ん中だったので揺れが少なくぐっすり眠れました。まもなく松島辺りかぁと確認。とっくに青森で機関車をつけかえ、いつの間にか進行方向が変わっています。早い。

北斗星2レ車窓 松島
北斗星2レ車窓 松島

外を見てなんだか暑そうだなぁと思いました(なんだそりゃ)

夜明けが近く、みるみる雲が晴れて行きやがて進行方向左、個室窓側から朝日が昇ります。

北斗星からの夜明け
北斗星からの夜明け

5:05。仙台市で夜明けです。太陽が差すと一気に雲が晴れて行きます。
まだ寝静まっているであろう車内、ロビーにも座ろうと個室を出ます。

北斗星グランシャリオ
北斗星グランシャリオ

営業開始を待つグランシャリオを通り、前へ前へ進みます。機関車が何なのか見たいなと思い1号車を目指します。

北斗星1号車車内からEF510
北斗星1号車車内からEF510

おっ、青い。

と言う事で、上野まではEF510 515号機が牽引してくれました。
この窓から撮った動画です

のんびりなんてとんでもない。爆走です。全力で上野を目指し邁進します。
昇ったばかりの夏の朝日を浴びて南へ進みます。

しばらくここで見ていました。こんなに間近で機関車を見れる事も無いですし。

そして列車は私の大好きな福島県伊達郡国見町のカーブにさしかかります。

 

北斗星 伊達郡国見町のカーブ
北斗星 伊達郡国見町のカーブ

山の上から大きくカーブを描き、下って行くこの場所が大好きです。いきなり景色が開け、毎回息を飲むような風景が広がります。

こればっかりは実際に見ないと伝わらない。。(´Д` )すいません。

この辺りからどーんと開けます。

列車は福島、郡山と停車して行きます。

自分乗車の北斗星を撮影してもらえました!

出発前からTwitterのフォロワーさん(カレンダーで無く別垢です(´Д` )より

「戻り撮ってあげるよ!」

と嬉しい事をおっしゃっていただけまして、なんと自分乗車の列車を撮影して頂けました

それがこれです!

北斗星2列車9号車
北斗星2列車9号車

9号車外観!んもうめちゃくちゃ嬉しかったです。しかも個室側です。
上野駅で見ると14番線側なのでこちら側はあまり見れないのです。

自分が乗っている列車、しかも客車の写真を撮って頂けました。

機関車からの全景は色々見れるのですが、客車を撮っているのは無くてですね、、いつか自分の乗っている客車を外から見てみたいと常々思っていましたので本当に嬉しいです。宝物です。

客レ好きなので、色々な写真を見るのが好きです。もっと自由に色々撮ったのを見たいと思う他力本願なこの頃。。

真夏のかんかん照りでしかもこの日の2レは30分程遅延していて、、、ものすごく恐縮してしまいました。ツイートで今の現在地をお伝えしながらその時を待ちます。

解るかな〜と不安でしたが田んぼの稲穂の中から撮影して頂けているのを見て、見えたかどうか解りませんが手を振り合ってしまいました。私の方からははっきりと手を振って下さっているのが見えまして(´;ω;`)感動。映画みたいでした。

お会いした事も直接お話した事もなく、Twitterの中のみつぶやきをしているのですが こういう繋がりもとても素敵だとじわじわ来ています。

自分もいつか誰かにそういう喜びを伝える事が出来たらこれに勝るものはないなぁと、頂いた写真を見ながら感じています。

 上野へ

東北本線黒川橋梁
東北本線黒川橋梁

大好きな東北本線黒川橋梁を超えるともう東京な気持ちになります(´Д` )
この旅も間もなく終了するんだなと晴れた空、那須連山を見ながら思います。

宇都宮駅
宇都宮駅

キハ40。。。(´Д` )もう宇都宮。。(´;ω;`)。。。。次大宮?なにそれ。。

なんてじめじめした気持ちを吹っ飛ばすようにEF510牽引の北斗星は東北本線を30分遅れのまま上野へ向けて爆走します。

北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502
北斗星9号車6番個室内 オロハネ25 502

大宮駅を出発し、赤羽を通過。尾久操車場を右手に尾久駅を通過し、西日暮里、日暮里と山手線と並走します。この狭い狭い狭い個室とももうすぐお別れし、もう座る事が出来ない事が事実として這い上がって来ます。

※でもやっぱり狭すぎる9号車。。荷物置きはこの写真の右、紙袋が置いてある所だけですから。。(´Д` )下も空いて無いし階段が無いから洋服を掛ける所も限られているしえらい奥に座面があるからもうどうにもこうにも居心地が悪い9号車。贅沢は言えないのですがね。。。無事に走っただけでも大ラッキーなので贅沢いいません。また9号車取れたら喜んで乗車します。カードキー貰えるし。シャワー浴びた後タオルを乾かす事ができないのがネックです。

さよなら放送が入り、各方面への乗換の案内があり(さよならご挨拶とハイケンスのセレナーデのみです。ハイケンスのセレナーデの音の響きが違いますよねこの編成)

 

そして鴬谷を過ぎると低いホーム13番への下り坂に入り、この旅の終点、上野へ到着します。

 

北斗星上野駅13番線入線
北斗星上野駅13番線入線

あああ、14番のさきっちょが。。(´Д` )右にはもう13番のホームがある場所に遂に。

北斗星上野駅13番線到着
北斗星上野駅13番線到着

ゆっくり、ゆっくり停まり、到着。

「うえのー、うえのー」

うえのー。。うえの、、、、、、。。。到着です。

荷物をまとめもう一度個室を振り返り、開いた扉から上野へ降り立つと

無理。

暑くて無理。涼しい、寒い北海道にいていきなり「あの」上野駅13番線ホームの籠って湿って暑い暑い熱湯で出来た寒天のようなまとわりつく不快な空気に身体がついていきません(´;ω;`)

暑かった。今でも忘れませんあの暑さ。
ので、上野駅で撮った写真はもうどうしようもないのが2枚だけ。

北斗星2レ上野駅13番線到着 EF510 515
北斗星2レ上野駅13番線到着 EF510 515
北斗星2レ上野駅13番線到着 EF510 515
北斗星2レ上野駅13番線到着 EF510 515

ひどい。けどいいの上野は沢山行けるし。

回送出発も見送らず、そのまま改札できっぷをもらい上野を後にし、この旅が終わりました。

ここからあの日北斗星に乗って出発し、再び札幌から無事に上野へ着いたこの旅。いつも思うのだけれども、北海道を鉃道で巡る事がこんなに好きなのは何故と自問しても答えは出ず。

北海道が好き、なんでしょうね。
北海道と名のつくものならなんでも無条件に受け容れられると思っています。

同じものでも北海道の銘が付いていると3倍は旨く感じるし、北海道と銘が付くものなら3倍以上信頼が置けます。

そして、北斗星が好き。JR北海道が好き。客車が好き。客車列車が好き。

詳しくは解りませんし、特に掘り下げようとも思っていませんが、その遍歴やそのシステム、青函トンネルの歴史、北海道の駅の遍歴、廃線の歴史を見れば見るほど深く自分の為に知りたいと感じます。

今これだけ詳細に覚えている事にびっくりしながらこれを記しています。これを書きあげてしまうと夏旅北海道が終わると、。

なので先延ばしにしていた感がありますが、雪便りも届いたし次は冬にまた回れなかった場所を回ってその地の事柄を何となく知り、その歴史と背景に背を正して行きたいと思います。

雪が降るとその雪を踏みに宗谷岬へ。いつか冬至の日、白夜のようだと言われる稚内にいてみたい。
冬の宗谷本線を色々な駅で遭難しない程度に降りてみたいと思うし、流氷を車内から見てみたい。

ので、北斗星がどうなるか解りませんが出来ればどうか新幹線と折り合いがつき、普通の定期列車としての体裁で都心と北海道を結ぶ夜行として何らかの形で存在しますよう、祈ります。

夜行寝台の旅はそれをした人にしか解りません。わざわざ飛行機の何倍もの時間をかけて地を這い夜通し走り到着するその遠さは、なんだかんだ便利になった世界の中で自分を取り戻し、また新しく自分を作る旅でもあると思います。

正規に乗りたい人が乗りたい時にきっぷを購入できるように願います。

今回夏休み、お盆でさえ前日にソロが空きありになったりします。どうか廃止報道が出て、きっぷが異常な事になりませんように。

そして、1レの最後の出発なんて上野からありませんように願います。

次回は年明け、真冬の北海道行きます!乞うご期待です。
長々とお読み頂きありがとうございました。

4866.7kmの移動。宗谷岬から佐多岬までgoogleで調べると2,419 km。宗谷岬ー佐多岬ー宗谷岬と日本一周するとこれくらいの距離移動するみたいです。

おわり

移動距離 札幌ー余市ー銭函ー札幌ー上野 1322.1km
8/12-8/20までの総移動距離 4866.7km

  1. 北海道東日本パスで夏の北海道1・上野から北斗星乗車〜函館
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  5. 北海道東日本パスで夏の北海道5・普通列車で札幌から釧路へ
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  8. 北海道東日本パスで夏の北海道7_2・旭川から鉄道員幌舞【幾寅】経由帯広へ
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