旅の終わり、最後の北斗星乗車です。この記事では札幌から函館までを書いています。北海道東日本パス2枚使用し総移動距離5598.1km、夏旅北海道2015のその12です。
北海道東日本パスで夏の北海道’15_12 寝台特急北斗星
8007レ、上野からの到着を待つ
最後の朝、雨の札幌です。前日8/17 16:20に無事上野を出発し、札幌へ向かって来ている北斗星を出迎えます。最終運転日8/22まで札幌を北斗星が出発するのはあと2回。

ホーム端以外は思っていたよりも人は少なく、落ち着いて列車の到着を待てます。夕方自分が乗車する北斗星。発車前はとても落ち着いて札幌で見る時間が無いので、到着して来る8007レをじっくり見ておこうと、最後の札幌駅に居る北斗星を見ておこうと考えていました。
「まもなく3番線に回送列車が到着します」
のアナウンスが流れ、臨時北斗星が札幌駅3番線に到着です。
笛の音、DD51の汽笛、ホーム端はけっこうな人が居ましたので、できるだけ誰もいない場所で上野からの到着を見守ります。
青い車体がゆっくりとホームに到着します。北斗星に乗車している時、どんな気持ちだったか思い出しながら見守ります。
寝台車内でこれから巡る北海道への期待、長時間乗車し車内を見たり寝たり青函トンネル入ったり函館で機関車の付け替えを見たり、そんな列車から降りなければいけない少し寂しい複雑な思い、などをいつも札幌到着間際で感じていました。
何度も何度も北海道へ連れて来てくれた北斗星の到着。


長大な編成の最後のブルートレイン北斗星。札幌駅に一番似合う列車だと思います。上野から札幌までを繫いだこの列車の最後は間もなくで、(執筆時点ではとうに終了しています。。(´Д` ))。もう札幌駅にこの列車が来る事も、札幌から上野まで1本の列車で「気軽に1人で」行く事も叶わなくなる日が来ます。

カニと11号車の間から撮影していました。開放B寝台喫煙11号車。去年の冬に乗車し、開放B寝台ほぼ貸切で上野まで行った事とか思い出します。

臨時で編成が豪華になり、定期時代に良く乗った半室ロビーの北海道車はもういません。

ロビーカー。

平べったいオハネフ25 214。最後までこれでしたね。

自分が乗る車両も今のうちに撮影。

そして扉が閉まり、夕方の上野への運行に向けて回送出発して行きました。
さて、乗車に備え最後の札幌の地を踏みます。
色々あって、、(後日別記事で)
8008レ 臨時北斗星最後の乗車

さよなら北斗星記念切符が入るブックレットは昨日購入。これも安い(´Д` )出発日の今日8/18、全店で売切れていて肝を冷やしました(お商売がへたと言うかなんと言うか……)。
その後都内でも色々なイベントや書泉で販売しています。ご興味ある方は秋葉原書泉6階で定価で買えますよ。公式のブックレットですので内容が非常に充実しています。一家に一冊ぜひどうぞ
昨日、お弁当を予約しておいたのです。何故かと言いますとJR北海道の特急、北斗星に乗ると「The JR Hokkaido」という冊子が置いてあります。
これが読み応えがあり北海道への期待を膨らます素敵な冊子で、この中に「駅弁紀行」なる記事がありまして、紹介されていたお弁当が「ありがとう寝台特急北斗星記念弁当」。4月の乗車の時にもこのお弁当は見ているのですが、別にいらないや〜と見向きもしなかったのにもう(´Д` )
予約しちゃっていました

北海道と寄り添い走って来た寝台特急北斗星。北海道にとっても特別な列車だったのだと思います。今や「いつか」はもう叶わず。
ビックカメラでビール酒大量に買い込み、四季彩館でじゃがポックルを買い、札幌駅の自動改札に乗車券を通し、改札内の駅弁売り場で予約していたお弁当を受け取ります。
*なんだかんだで絶対道外で(通販以外)手に入らず、渡して喜ばれるのはじゃがポックルですなぁ
*ちなみに道外でじゃがポックルを買うならJR北海道キオスクの「北の特急便」で買えます(・∀・)

発車案内票に臨時寝台特急北斗星の表記が出ます。今まで何度も、色々な気持ちでこの表示を見上げて来ました。表示に安堵する事の方が多かった(´Д` )。もう札幌駅でこの表示を見る事は二度と無く、私がこの列車自体を札幌で見る事も札幌から乗る事も出来なくなる最後の日が今日でした。

なので反対側からも撮影しました(´;ω;`)うっ


エンブレム付きの物が無くなったのはJR北海道車両が連結されなくなるから、なのですかね。
今更ですがあと半年、JR北海道のエンブレムの付いた北斗星に乗る事が出来たなら。。まあ本当何を言っても今更です(´;ω;`)
荷物を抱え発車番線3番線で待っていると列車到着のアナウンスが入ります。遂に乗車する北斗星が札幌駅に入線して来ました!(動画も写真も無し、目視ガン見でございました)

乗車する3号車で列車を迎えます。特急北斗星 上野。

ホームから自分の個室を撮影。今まで何人のお客さんがこの個室を使ったのかなぁと思いを馳せます。上野から札幌へ、札幌から上野へ、それぞれの思いを乗せて走った27年間は長過ぎました。27年毎日走っていた寝台列車も多くの他の寝台列車と同様に消えてしまいます。
シャワーカード発売の6号車ロビーは思った通り長蛇の列。並びながら札幌を出発するのもイヤでしたので、始めからシャワーは諦めていました。
列車が到着し、ドアが開きます。最後の北斗星、ソロの下段です。とりあえず荷物を置いて先頭車両に行くものの、撮影したその場で動かず画面確認、また撮影して動かずデジカメの画面確認、と言うもうどうしようもない状況で……後ろに下がって確認してくれたら、たくさんの人が撮影できるのにな(´Д` )みんなのカメラに入り込むかも、他の人も撮りたいかも、と思えないのがちょっとどうなのかなぁと改めて感じています。駅ですし、乗車の方も多く居ますしね。
でも一応DD51を収めます。私的にはこれで良い(´ ω `)

皆良い写真を撮りたいのは一緒なんですから、ちょっとは周りの事も考えれば良いのに。まあ、こんな所で言っても無駄ですが。。(´;ω;`)

なので、できるだけ人が映らない場所↑で撮影。前も後ろもホーム上全力で走り回る方々。なにぶん発車まで時間がありません。
あまりのホームの惨状に外観は早々に切り上げ、自分の個室で出発の時を待ちます。

個室の座席、肘掛けがバンザイして迎えてくれました。お別れは……(次のブログ、上野で書いています(´;ω;`))
東日本の車両のソロ、天井が低く荷物を置くスペースも無い(写真の左の洗面台みたいな風呂桶みたいなプラスチックの箱が荷物置きです。何を置けと……)棺桶ソロですが、上段より快適そう(・∀・)。上段乗車はこちらで書いています。
上で書きました「The JR Hokkaido」冊子も寝台にぽつんと置かれています(´ω`)ピンと張られたシーツが気持ちいいです。

覗き窓あります。

通路側窓です。部屋に荷物を置いて、寝台に座る前に1枚。

最初で最後の東日本客車ソロ下段です。進行方向→向きでした。写真右手が函館/上野方向です。客室内で立ち上がれない狭さはもう本当に何と言うか、、でも上段よりマシです。
そして、いよいよ上野へ連れて帰られる時が刻々とやってきます。
8008列車 臨時寝台特急北斗星 札幌出発
北海道との別れの時がやってきます。
出発前から車窓を撮影しておきました。車掌さんが出発前からかなり放送を入れていました。音量を大きくしてみて頂くと色々な音が聞こえます。
2:00 発車時間です。DD51の汽笛が鳴り、列車がゆっくりと出発します。
4:15 ハイケンスのセレナーデが鳴り、車内放送が入ります。
そして、この車掌さんは以前に乗車した時の車掌さんで、思わず胸が熱くなりました。。
こちら↓が以前に乗車した時の同じ車掌さんのアナウンスです。最後の乗車、乗り納めにこの車掌さんのアナウンスが聞けて本当に嬉しかった(´;ω;`)。ハイケンスのセレナーデの音も違います。この動画は9号車の6番個室、ソロ2階から撮影していますので車窓の見え方も全然違います。宜しければ見てみて下さい。
今日は最後まで撮影をし、アナウンスが終わった後も少し回しています。が、盛大に携帯を倒してしまった「ガタッ」部分は消せば良かった。。DD51の汽笛が遠くから聞こえます。

JR東日本のソロ客車で唯一良いのはこの通路側の窓。憧れていました。
個室に居ながら左右の景色が見えるこの窓、ツインデラックスもロイヤルも付いていますが、みんなカーテン閉めててもったいないなあと思ってましたが、覗き込まれるんですよね(´;ω;`)

でもいいや、と見られたくないシーン(?)以外はカーテン全開で乗車しました
車内検札が来て、車掌さんから個室カードキーを頂きます。お弁当と一緒に記念写真です。

シリンダーの6号車はもうなく、全ての個室がこのカードキーとなった北斗星。まずは無事に札幌を出発した事を祝い、また、無事に北海道を回れた自分に乾杯。

北斗星にとどめを刺した北海道新幹線記念サッポロクラシック缶を北斗星の中で飲む。憎らしい新幹線を睨みつけながらも列車は関せずガンガン南下して行きます。
さて、と思うもとりあえずまだ車内はバタバタ、3号車の通路も右に左にでかいカメラが徘徊しているので、まずお弁当の開封をしちゃいます。

じゃん(・∀・)
これ目的でした!このプリントが欲しくてお弁当を購入した次第です。北斗星の歴史と数々の列車種別、北斗星まりもとか、北斗星利尻とか。

お弁当の中身はと言うと、なんだか夏だったからか全部が妙に塩素臭い内容で…(´Д` )でも美味しかったですよ。

7つの星を入れたかったけど手間がかかりすぎるので止めたお弁当(・∀・)気持ちは十分に伝わりました。
列車は変わらずに全力で南へ南へ、本州へ向かいます。徐々に車内も落ち着いて来ましたので、1号車へ向かいDD51を見ます。


生憎のお天気。北海道と北斗星との別れを惜しむような心情を写した雨模様(´;ω;`)
臨時北斗星になって発生した伊達紋別での特急スーパー北斗の先通し。ホームに出てみます。

かなりのお客さんが車外へ出ていました。この駅でスーパー北斗を先行させ、徐々に車窓は暗くなります。
長万部からからもぐいぐい南下、硬券切符入手で回った八雲、森など駅達ひとつひとつにお別れを言うかのように北斗星は停車して行きます。車内から見るどの駅もつい先日降り立ち、色々見たりホームで列車を待ったりしていた事が夢のようで、現実感が伴いません。
辺りがどっぷり暗くなり大沼公園も闇に沈んでいる中、遠く函館の灯りが見えると遂に北海道最期の地、函館に到着します。
函館
ここで機関車がDD51から津軽海峡、青函トンネルをくぐる為の機関車ED79に。本州と北海道を結んだこの機関車も後少しでその役目を終えます。
その機関車付け替えシーンです。フラッシュが凄いです。

函館は機関車連結までは連結部に、連結完了すると機関車先頭に人が移動しますので、いつも私は逆に動いています。
ので、連結部の作業に入るとほぼ人がいなくなりました(・∀・)

連結も完了し、間もなく本州に向けて出発です。青函トンネルを渡る儀式を見届けて、自分の3号車へ戻ります。函館の最後の写真はこのロビーカー(・∀・;)

そして、列車は進行方向が変わり、函館を後にします。もう北海道の地を踏む事はできません。次に踏む地は本州です。
今までと逆向きに函館を出発し、江差線に入り知内の手前辺りで久しぶりに青函トンネルのご案内アナウンスが入りました。おやすみ放送(車内減灯)のあと、JR北海道による青函トンネルの説明です。これは音声だけをマイクで拾っていた(青函トンネル突入前は車窓真っ暗ですので…)ので、映像は同日の函館出発です。音と動きが合っていませんがそこはご勘弁下さい(しかも五稜郭で停まっちゃってます)。
頭が途切れてしまったのですが…
2:20 JR北海道の車掌さんによる北斗星内青函トンネルのご案内が始まります。
4:27 おやすみ放送です。
万感です。
最後の最後、北斗星車内でJR北海道による大好きな青函トンネルの案内を聞けて思い残す事はありません。
JR北海道の車掌さんの放送はこれが最後です(´;ω;`)
窓の外を見ながら、青函トンネルに向かう列車はいくつものトンネルをくぐります。

これが何かと言いますと、トンネルの壁に映る窓の明かりです。部屋の電気を消し窓の外を見るとトンネルに映るんです。人の動きも見えますよ。上段の電気はまだ結構点いていました。JR北海道のソロなら窓が段違いなのでもっと面白いのですが、もう見る事は叶いません。。。

青函トンネルに突入するED79の長い汽笛を聞き、レールが変わった音を聞き、浴衣に着替え寝台に潜り込みます。
カーテンは開けたまま。個室の電気を全て消します。まぶたに青函トンネルの明かりを感じながらトンネルを下って行く感覚を感じます。走行音が響き、寝台列車の中で横になります。
最後の北斗星乗車は本州と北海道を結ぶ青函トンネルの海の底でぐっすりと眠りにつきました。
今も昔も北海道の玄関口函館。来年新幹線が開業しこの函館がもっともっと盛り上がり、たくさんの人が訪れるよう祈ります。
さて、このブログも残す所あと1つ。北斗星の夜明けから上野到着の最後の記事へつづきます。
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