北海道東日本パスで冬の北海道2・宗谷本線、最北稚内駅へ

上野から北斗星で出発し、旭川に宿を取り、翌朝最北端、稚内へ向かいます。
前回の北斗星乗車から旭川まではこちらでどうぞ

駅前に宿を取り、夜ごはんは旭川マルカツデパートの地下にあるラルズマートと言うスーパーでお酒と野菜と揚げ物、お寿司とイカの塩辛を買い込み翌朝に備えてさっさと就寝。お酒はもちろん「男山」。
このマルカツデパートは100均も入ってます。iPhoneの防水防雪用にビニールのチャックの小袋を買いました。ジプロックの透明なのですね。で十分でした。

翌朝、5:30にチェックアウトし旭川駅に向かいます。

乗る列車は321D、旭川6:05発の普通稚内行きです。これは321D→名寄から4325D→音威子府から4327Dと列車番号を変えながら稚内まで行きます。距離は259.4Km。

日本の最北端。

その文字面がかき立てるのはなんなのかなぁと出発前考えていたりしました。結論はでず、登山ではないですが「そこが日本の最北端だから」行く、のが目的で、移動が目的ですよねぇ、と旭川を出発し石北本線分岐、少し進んだ永山辺りでぼんやり考えていました。

今回困ったのが道内時刻表の「2月号」を3月に入って探してもどこにも無かった事でして。。ダイヤ改正ってのを失念してました。いやはや。

なので2013年8月の道内時刻表でルート決めて一応iPhoneの乗換案内で本当に接続出来るかを確認して回ったので列車番号違うかも。

旭川駅
旭川駅

大雪の旭川。乗るのは右の銀色のスーパーカムイ、、ではなくて、その左にいるキハ54、稚内行きワンマン列車です。到着予定は11:52。ほぼ6時間乗る車両です。

旭川を出発し、宗谷本線を北上します。座席は残念。転換しない集団お見合い車輛でした。
車内は二重窓のおかげで外は大雪ですが暖かく、厚めのシャツにパーカーでも大丈夫。
宗谷本線の前半の見所、塩狩峠にさしかかるとキハ54のエンジン音が静かな車内に響き、峠を登っている事を実感します。

とにかく雪で、雪だけが延々と続いているなかレールがあって、その雪をかき分けながら北へ北へと進む列車に乗ってるてだけで嬉しくなってしまいます。非日常極まり。どんどん進む毎に自分の日常のくだらないどうしようもない事柄、考えが剥がれて行き、心が軽くなる、ちうのでしょうか?
景色も車内も北往き独特の荒涼感はありますが、その冷たさも心地よかったりします。

塩狩峠も一段落。駅舎は無人ですが良い駅構えですよね。好きな駅です。

宗谷本線 塩狩駅
宗谷本線 塩狩駅

驚いたのが全駅(普通なのに通過したいくつかの駅は不明です)、ホームの雪かきがなされている事。屋根がある駅は屋根の雪も落とされている事。

どんな小さな駅も、人が乗らない降りない駅でも停車する駅の雪は掻かれています。降りて足が埋まるような駅は一つもありませんでした。
これって凄いと素直に感動。それだけ人手も要りますし、そこへ列車じゃない手段で行く必要があります。
その一遍を見る事になったのですが、途中駅でお伝えします。

そして列車は和寒の手前、塩狩峠を越えて下ってる最中に北緯44度線を通過します。

列車は旭川から乗車しているお客さんで結構混んでいます。

宗谷本線は高校生の通学の足にもなっていますので、和寒あたりからパラパラと。士別から名寄高校の学生さんがガツンと乗ってきます。学校がある時は士別-東風連は座れない程混みますので、座席に荷物を置いておくのは止めましょう。
高校生は皆東風連で降り、雪の中を歩いて行きます。車内は再び静かになり、名寄に到着します。

夏より地元の方の足になっている感じで、この雪ならそうなんだろうなとも思います。ただ、夏同様それも混むのは名寄まで。名寄でほとんど降りてしまいます。

宗谷本線 名寄駅
宗谷本線 名寄駅

名寄は道北最大の都市で、札幌からの特急スーパー宗谷もここまで早く来る事を目的に開発されたそうです。
鉄道網が発達していた時は名寄から深川へ行く深名線、紋別方面遠軽へ行く名寄本線がここから出ていました。

乗車しているのは恐らく稚内を目指しているぽいお客さんが5〜6人程。後は地元の方が少し。一気に空いた車内は気持ち温度も下がったように感じます。

さて、ここからがいよいよ宗谷本線の本領発揮。座るなら私は進行方向向かって左側がお勧めです。天塩川も利尻島も左側に現れます。
列車はここより天塩川に沿って北上して行きます。

名寄を出ると天塩川が寄り添ってきます。

宗谷本線 天塩川
宗谷本線 天塩川

列車は問寒別まで全駅に停車して行きます。
鐘のなる駅美深で数名の乗降があり、ラッセル車と交換等を経て北へ北へと向かいます。心配していた天気も晴れたり降ったりを繰り返し、東京だと完全麻痺レベルの雪でもなんて事はないと身に染みて解って来た頃です。

かつて美深からは枝幸へ目指す美幸線が走っていて、美深-仁宇布まで線路がありました。乗車時間にして30分程、21.1Kmの線路が今はトロッコ王国美深としてかつてのレールの上10Kmをトロッコに乗れるようです。列車で美深から行く場合は予約制のバスとかなので、いつかレンタカー利用で回ってみたい所です。

どんどん雪深くなる車窓と、昨日の天気予報とはうってかわってたまに青空が出たり、曇ったり、吹雪いたりを繰り返し列車は進んで行きます。

この辺りから長靴を履いた地元のおばちゃん達がどんどん乗車してきます。

宗谷本線 冬景色
宗谷本線 冬景色

もう何がなんだか(´Д` )
道も埋まって踏切遮断機もビニールが巻かれて雪解けまで使用しない道も何本も通過して行きます。

宗谷本線稚内行き紋穂内駅
宗谷本線稚内行き紋穂内駅

どの駅にも道があり、どの駅も雪かきがされています。

美深-音威子府間で唯一列車交換ができる駅豊清水に到着前面展望の映像です

豊清水を出発し、天塩川温泉へ到着までの車窓です。
カタカタ言っているのは二重窓が風で揺れてる音です。良く晴れていました。

恩根内、天塩川温泉、咲来と停車して行き、いよいよ音威子府駅です。

音威子府駅は個人的に宗谷本線乗車の休憩所と思ってまして。。

ここで40分程停車します。かつてここより天北線が分岐し、オホーツク海側を稚内へ向かう線路がありました。稚内発のスーパー宗谷1号を交換するので、上下線ともにかなりの時間停車します。
定刻の8:52にちょっと遅れて(2分くらいだったかな)音威子府に到着です。この雪でダイヤが2分遅れで129.3km走ってくるなんてすごい。普通に感動。

宗谷本線 音威子府駅
宗谷本線 音威子府駅

写真の左手、1番線に停車中の列車は稚内6:24発名寄行きの4326Dです。
2番線に停車中の列車が乗ってきた旭川発稚内行きの321D→4325D→ここから列番4327Dの列車です。

音威子府はお蕎麦が有名で、殻まで挽いたソバで打つ真っ黒な音威子府蕎麦の常盤軒がこの駅にありますが、旭川始発の稚内行きは食べれません。開店が9:30なので、無理なのです。

稚内を出たスーパー宗谷2号を見学。この駅で交換します。寒くて手が感覚無くなってきました。列車出発の映像です。エンジン音が素敵

村に出ますと商店がいくつかあるので、開いてればそこで食料買えますが旭川から軽いつまみ程度は用意した方が無難です。まあ、空腹では死にません。

宗谷本線キハ54 音威子府
宗谷本線キハ54 音威子府

降ってないので着雪はそんなに、、でもこのディーゼルカー大好きでして。
詳しい事や経緯は解りません。カメラもいつもiPhoneで撮ってるくらいなんで叱られてしまいそうなのですが、この無骨さと言うか、最果てに向かう列車だからと言うかなんちうか。この旅でますます好きになった車両ですハイ。

検査上がりかなんか知りませんが足回りがとてもきれいでした。

美深辺りから乗車してきた長靴のおばちゃんと車内で「どっからきたの?」「内地からこんな季節に何見に来たの?」等話したりしながら音威子府に到着すると皆さん下車され、名前は失念しましたが音威子府の工員事務所?に次々入って行き、各々手にスコップやら雪かきシャベルを持ちライトバンに乗車し、何処へ行ってしまいました。

あのおばちゃん(男性ももちろんいます)達が駅の雪かきをしてるんだ、、と始めて知り、頭が本当に下がる思いでした。
数々の小さな駅の雪を毎日雪かきし、人が列車に乗れるようにしている人たちが本当にどの駅にもいて、夏より冬の方が駅自体に人はいたのでそう言う事か、と改めて気づかされました。
思う以上に雪は多く、その降り方も東京の人間には想像もつかないような積もり方降り方をします。
それを体験し、そこで生活をする方々を間近に見れてなるほどと思う事が沢山あり、言葉はおかしいですが「為になった」旅の一編です。

キハ54の車内は帰りに撮影できました。この列車は集団お見合いでこの車両は席が動きません。進行方向を見誤ると悲惨です。

スーパー宗谷との交換も済み、停車時間が終わり出発します。お天気は良く、青空と太陽と雪景色が本当にきれいでした。

宗谷本線 天塩川
宗谷本線 天塩川

音威子府を出発し、筬島や天塩中川、糠南など各駅に停車していきます。糠南を出ると宗谷本線唯一の下平トンネルを通過します。もう天塩川は完全に雪に埋まってる

雪に埋まった天塩川
雪に埋まった天塩川

この目の前の平原みたいなの川(´Д` )
覆い尽くす雪(´Д` )すげー

だんだんこの辺りから吹雪いたり晴れたりの感覚が吹雪ばっかになってきて、車内も静かで寂寞感が増してきます。

やがて列車は安牛、南幌延、上幌延を通過し(普通なのに通過)、北緯45度線を通過します。

そして幌延に到着します。15分の停車時間があるので記念入場券を買いました。前は硬券入場券あったのに記念入場券に。。でもまあ良しとします。
#他に宗谷本線は音威子府、南稚内、稚内でたぶん買えるかと。

幌延で停車中また晴れたり吹雪いたりで

宗谷本線幌延 キハ54雪化粧
宗谷本線幌延 キハ54雪化粧

やっぱりすごいと思う。
線路が多少雪に埋まってもかき分けて跳ね飛ばしここまで来ました。
車窓見ていると本州の例えば上越線水上以北とかの豪雪地帯もそうですが、車輛が跳ね上げた雪がブンブン後方に飛んでゆきます。

北海道は雪の質が違うと言うか、パラパラのサラサラで多少着いても払って落ちるような雪です。染み込んで何かが濡れたりは一度も無かったのですが、さすがに走行していると着雪しますね。。これでもまだ稚内まで残り60km程あります。普段のJR北海道の苦労が偲ばれます。

さて、幌延を出発し、完全に吹雪の中をガンガン進みます。前面で動画撮ってたりしてましたが真っ白でなにも見えない箇所だらけ。線路無い。すごい。

色々な駅から保線管理かな?の方が乗っては降り、乗っては降りでした。

サロベツ原野が広がってる辺りも雪野原。道路もありそうだけど雪壁で車見えない。なんか棒が立ってる所は道路か。
各駅停車しながら途中兜沼にて列車の交換をします。若干遅れていたようですが、停車時間の案内があり外へ出れました。

もう線路無い(´Д` )

宗谷本線 兜沼駅
宗谷本線 兜沼駅

列車の進行方向です。この雪の中に線路がある感じです。

長い事乗車お疲れさまでした、と言う事で列車は兜沼を出発し、勇知、抜海と停車して行きます。
抜海から先が宗谷本線最大のハイライトです。抜海の駅は駅舎が素敵です。

抜海を出発し、右に左に蛇行するといきなり進行方向左手が開け、日本海が見えます。その向こう、もちろん吹雪いていたので見えませんでしたが利尻島の利尻富士が見える場所を走行します。

iPhone用壁紙の利尻富士とキハ54はこちら
作ったものが概ね合ってた!と1人で喜んだりしてまして。

時間にして2分程ですが、ずっと内陸を北に向けて走ってきた列車の最後の見せ場が抜海ー南稚内の間です。この間最後尾のドア窓からiPhoneの動画を回していたので動画のキャプチャです

その動画をYoutubeに上げました。利尻富士はあいにく見えませんでしたが、静かな走行音と跳ね上げる雪、眼下に広がるサロベツ原野と日本海が見えます。

00:01:50 原野を走行していた列車からいきなり日本海が開けます
00:01:58 「利尻富士」の案内札が車窓から見えます(一瞬です)。

見える時はこの辺り、後方に向かって利尻富士がきれいに見えます。見えたらラッキー、くらいの心構えが良いかと。幌延を出たら前面から利尻が見えたりもしますが、抜海出てからの方が見つけやすいです。

この丘陵を超え、谷に入ると民家や建物が見えてきてやがて南稚内に到着します。今回の乗車はこの南稚内で結構下車されたので、なにかあったのかな?

さて、南稚内を出発し、右手に車両所を見て道路を渡る為に高架に上がります。港町稚内の風景を見て、高架を降りるといよいよ終着駅稚内に到着です。

何度も来ていますが、駅舎はきれいになりモニュメントも整備されていますので記念撮影は色々できます。

キハ54 稚内到着
キハ54 稚内到着

おつかれさま、と心から。
結局1分も狂わず11:52ちょうどに稚内に到着しました。

旭川から同乗していたおじいさんと駅降りて
「お疲れさまでした」
とか談笑し、駅の中で別れます。ほとんどの方が同日の特別快速で旭川に戻るような感じでしたね。私は稚内で一泊します。

JR北海道は色々言われています。ボロボロ色んな事が出てきて、大変だと思います。でも、内心は解りませんよ、でも現場の人達は本当に良くやっています。
雪かき一つとっても、運行一つとっても、見てて「プロだなぁ」と思う事が沢山ありました。

決まり事があり、それを犯罪レベルで無視したりするのはいけませんが、物事の本質は決して一方向からは見えてこないと思います。

なんかプロの仕事に素人が口出ししている感があったりして。。

やらなきゃいけない事は守らなくてはいけません。
なにか重大な事故(JR北海道は散々やってますが。。去年まさにあの貨物脱線で北斗星を函館から乗るはめになったり。でもまあ置いといて)を起こしてからは遅いですが、果たしてどうしてそうなったのか、と言う部分て聞こえてこないですよね。労組が、とか、大人の事情が事実としてでなくしとやかに語られているところもあります。

札幌降りて改札で
「きっぷを記念に持ち帰りたいんですが、、」
と切符を見せた時、私は乗車券のみ渡したのですが
「長い方もありますか?(寝台券の方の事です)」
とわざわざおっしゃって頂き、そのどちらにも北海道マークのスタンプを押してくれました。

JR北海道 乗車記念スタンプ
JR北海道 乗車記念スタンプ

「乗車記念」
の北海道の形の赤いスタンプです。こんな何気ないスタンプがかけがえの無い思い出になったり、記念になる事が解ってないとなかなか出来ないですよね。

上野や東京はそれはそれで良いんですがただの四角い穴開けられるだけ(´Д` )

JR北海道はあんなにめたクソ言われてもそれでも定時運行しています。
そんなの当然で当たり前の事なのですが、頑張って欲しいと思います。

できればもう廃止廃線無く、。難しいと思いますが留萌本線とか槍玉に上がってきてそうで気が気じゃありません。いつも空いていて観光客だけでやれる程甘くはないのは重々承知です。

寝台もそうですが無くなるのは「使われなくなったから」で、過去のブルートレインも騒ぎになる前は簡単に取れましたし、ガラガラでした。

北海道新幹線が開通します。
現行の北海道行き寝台が無くなる日が来るかもしれません。北斗星、カシオペア、トワイライトエクスプレス、はまなす。

正式発表は一つもないので今はなんとも言えませんし、存続するかもしれません。して欲しいなぁ。
北海道行きの寝台も高車齢ばかりですし、ガタはあちこちに見えます。
ですが、もしちょっとでも鉃道の旅に興味があれば今なら間に合います。

きっぷを握りしめ北への旅、本当に良いですよ。

函館から北海道へ入ってみて下さい。
ただ単に函館から札幌の遠さと、広さを実感するだけでも良いと思います。
口幅ったいですが、失われてゆく鉃道の旅の魅力が少しでも伝われば幸いです。

ここまでの移動距離
上野-札幌
1223.6km
札幌-旭川
136.8km
旭川-稚内
259.4km

合計1619,8km

道内冬旅はまだまだ続き、宗谷岬の後帯広の温泉に入り帰路も北斗星乗車です。

次は死ぬかと思った宗谷岬へ続きます。

冬旅北海道2014 全6編あります。

  1. 北海道東日本パスで真冬の北海道に行ってます
  2. 北海道東日本パスで冬の北海道2・宗谷本線、最北稚内駅へ
  3. 北海道東日本パスで冬の北海道3・最北宗谷岬へ到達
  4. 北海道東日本パスで冬の北海道4・稚内から帯広へ
  5. 北海道東日本パスで冬の北海道5・帯広、明けて小樽・北一硝子へ
  6. 北海道東日本パスで冬の北海道6・寝台特急北斗星、解放B寝台にて

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